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Hayashi T, Boyko EJ, McNeely MJ, Leonetti DL, Kahn SE, Fujimoto WY: Minimum waist and visceral fat values for identifying Japanese Americans at risk for the metabolic syndrome. Diabetes Care 2007; 30: 120-127. [PubMed]

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●目的 日系アメリカ人において,メタボリックシンドローム例を特定する際の腹部肥満に関する至適カットオフ値を検討した。
●デザイン 横断研究。
●試験期間 -
●対象患者 639例:34~76歳の第二または第三世代の日系アメリカ人。うち男性344例。
●方法 メタボリックシンドロームの条件のうち,肥満以外の項目についてはIDF(International Diabetes Federation)基準の改訂版(HDL-C値<40mg/dL[男性]または<50mg/dL[女性];トリグリセリド値≧150mg/dL;SBP≧130mmHg,DBP≧85mmHg,降圧薬の服用;空腹時血糖値≧100mg/dL,OGTT 2時間値≧140mg/dL,経口血糖降下薬またはインスリンによる糖尿病治療の実施)を用いた。
腹部CTにより腹部脂肪面積(IAFA)を測定するとともに,ウェスト周囲径を測定。上記の肥満以外のメタボリックシンドローム条件の2つ以上に該当する者を特定する際のIAFAおよびウェスト周囲径の至適カットオフ値について,ROC曲線およびYouden指数を用いて検討。
●結果 IAFAおよびウェスト周囲径のROC曲線下面積を比較したところ,男女ともにIAFAのほうがより大きかった(男性:0.787 vs 0.686,女性:0.792 vs 0.721)。IAFAおよびウェスト周囲径の至適カットオフ値(Youden指数が最大となる値)は,≦56歳の女性ではそれぞれ51.5cm²,80.8cm,>56歳の女性では86.3cm²,89.0cm,≦57歳の男性では88.6cm²,90.0cm,>57歳の男性では96.1cm²,87.1cmで,これらの至適カットオフ値はROC曲線を用いた検討でもほぼ同様であった。
女性における検討では,現在,IDF基準で用いられているカットオフ値(IAFA 100cm²,ウェスト周囲径90cm)を用いた場合,2つ以上の条件(肥満以外)に該当する女性の半数以下しか検出できず(それぞれ48.4%,41.9%),≦56歳の女性における検出率はさらに低かった(それぞれ37.5%,35.0%)。一方,本研究で示された至適カットオフ値(それぞれ74.9cm²,84.5cm)を用いた場合,検出率はそれぞれ74.2%,68.6%であった。
●結論 現在用いられている日系アメリカ人のウェスト周囲径のカットオフ値は改める必要があることが示された。また,ウェスト周囲径およびIAFAのカットオフ値は,とくに女性では年齢別にすべきである。ウェスト周囲径の至適カットオフ値は,女性では80~90cm,男性では87~90cmである。