編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Erdmann E, Dormandy JA, Charbonnel B, Massi-Benedetti M, Moules IK, Skene AM, PROactive Investigators: The effect of pioglitazone on recurrent myocardial infarction in 2,445 patients with type 2 diabetes and previous myocardial infarction: results from the PROactive (PROactive 05) Study. J Am Coll Cardiol 2007; 49: 1772-1780. [PubMed]

PROactiveは,大血管障害をすでに有する患者を対象とした二次予防試験である。脳卒中の既往を有する症例についてのサブ解析はすでに報告されており,一次および二次エンドポイントに定められたイベントが減少する傾向が認められた。今回は,試験参加6ヵ月以上前にMIの既往のある患者についてのサブ解析である。事前に定めた一次エンドポイントに関しては,両群間に有意な差を認めないものの,MI既往例において,MIの再発やACSなどが有意に減少した。これは,降圧薬,スタチン類,他の糖尿病治療薬がすでに投与されている症例についての成績であることを考慮すると,pioglitazone治療の有用性が示唆されたと解釈できる。なお,心不全はpioglitazone群で多く,この点には注意が必要である。【景山 茂

●目的 心筋梗塞(MI)の既往を有する2型糖尿病患者において,pioglitazone(インスリン抵抗性改善薬)の死亡および大血管障害に対する有効性を検討した。PROactiveのサブ解析。
PROactiveの一次エンドポイントは全死亡,非致死性MI(無症候性MIを含む),非致死性脳卒中,急性冠症候群(ACS),冠インターベンション(CABGまたはPCI),下肢血行再建術,足首より上の下肢切断術。
●デザイン 前向き,無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設(欧州)。
●試験期間 追跡期間は平均34.5ヵ月。
●対象患者 2445例:PROactiveの参加者(大血管疾患を有する35~75歳の2型糖尿病患者5238例)のうち,ランダム化の6ヵ月以上前にMIの既往を有していた例。
●方法 PROactiveでは,pioglitazone群(15mg/日より投与開始し,2ヵ月以内に最大45mg/日まで増量),プラセボ群にランダム化。糖尿病,脂質代謝異常,高血圧に対する投薬は継続(International Diabetes Federationガイドラインへの準拠を推奨)。
本解析では,解析対象とした2445例(pioglitazone群1230例,プラセボ群1215例)について,各エンドポイントの発生状況を両群で比較。
●結果 pioglitazone群では,致死性または非致死性MI(無症候性MIを除く)リスクが28%低下(5.3 vs 7.2%,ハザード比[HR]0.72,95%CI 0.52-0.99,p=0.0453),ACSリスクが37%低下(2.8 vs 4.4%,HR 0.63,95%CI 0.41-0.97,p=0.0346),複合心エンドポイント(非致死性MI[無症候性MIを除く],冠動脈血行再建術,ACS,心臓死)リスクが19%低下した(14.6 vs 17.9%,HR 0.81,95%CI 0.66-0.98,p=0.0336)。一方,PROactiveの一次エンドポイントについては,有意差は認められなかった(21.4 vs 24.0%,HR 0.88,95%CI 0.75-1.04,p=0.1351)。
入院を要する心不全はpioglitazone群で有意に多かったが(7.5 vs 5.2%p=0.022),このうち致死性心不全は両群で同等であった(1.4 vs 0.9%,p=0.283)。
●結論 MIの既往および2型糖尿病を有する高リスク患者において,pioglitazoneは致死性および非致死性MIならびにACSを有意に減少させた。