編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年1月現在,1144報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Sato KK, Hayashi T, Kambe H, Nakamura Y, Harita N, Endo G, Yoneda T: Walking to work is an independent predictor of incidence of type 2 diabetes in Japanese men: the Kansai Healthcare Study. Diabetes Care 2007; 30: 2296-2298. [PubMed]

中等度の運動(毎日30分ほど歩くなど)が糖尿病の発症を減少させるとのエビデンスはいくつかある。今回の関西地方の会社員を対象とした検討では,通勤で21分以上歩く男性は,10分以下の男性に比べて,糖尿病発症のオッズ比が0.73に減少することが明らかになった。この結果は,20分以上の歩行という軽度の運動でも,糖尿病の発症を抑制することを明らかにしたといえる。【片山茂裕

●目的 日本人男性において,徒歩による通勤時間と2型糖尿病の関係を検討した。
●デザイン 観察研究,コホート。
●試験期間 登録期間は2000年4月~2001年3月,追跡期間は4年(2004年4月~2005年3月に4年後の追跡調査を実施)。
●対象患者 8576例:Kansai Healthcare Studyの参加者(関西地方の会社に雇用されている40~55歳の日本人男性で,労作量が少ない職務に従事していると判断された者)のうち,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値<126mg/dLかつ経口血糖降下薬またはインスリンを投与されていない例。
●方法 2型糖尿病の新規発症を追跡するとともに,徒歩による通勤時間(0~10分,11~20分,21~30分,31~40分,≧41分)およびFPG値,BMI,生活習慣関連因子等を調査。多重ロジスティック回帰分析を用いて,2型糖尿病発症リスクと徒歩による通勤時間の関係を検討。
●結果 878例が追跡期間に2型糖尿病を発症した。
2型糖尿病発症のオッズ比(年齢,BMI,FPG値,飲酒量,喫煙習慣,余暇の身体活動量,糖尿病の家族歴を補正)は,通勤時間0~10分の男性と比較した場合,11~20分の男性で0.86(95%CI 0.70-1.06),≧21分の男性で0.73(95%CI 0.58-0.92)であった。
●結論 徒歩による通勤時間の長さは,2型糖尿病発症リスクに独立した影響を及ぼすことが示された。