編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pan CY, Sinnassamy P, Chung KD, Kim KW, LEAD Study Investigators Group: Insulin glargine versus NPH insulin therapy in Asian Type 2 diabetes patients. Diabetes Res Clin Pract 2007 :76 111-118. [PubMed]

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●目的 経口血糖降下薬投与下でコントロール不良のアジア人2型糖尿病患者において,インスリンglargineとNPHインスリンの血糖コントロール効果および安全性を比較した。
一次アウトカムはHbA1c値の変化。
●デザイン 無作為,オープンラベル,パラレル,多施設(10ヵ国:中国,香港,インドネシア,韓国,マレーシア,パキスタン,フィリピン,台湾,タイ,シンガポール)。
●試験期間 スクリーニング期間は3~4週,試験期間は24週。
●対象患者 448例:経口血糖降下薬投与下でコントロール不良のアジア人2型糖尿病患者。
登録基準:インスリン投与歴なし,40~80歳,静脈血漿ブドウ糖値≧11.1mmol/Lまたは空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値≧7.0mmol/Lまたは75g OGTT 2時間値≧11.1mmol/L,経口血糖降下薬(glimepiride 3mg/日または相当量)の投与期間3ヵ月以上,BMI 20~35kg/m²,HbA1c値7.5~10.5%,空腹時血糖(FBG)値>120mg/dL。
除外基準:妊娠,ケトアシドーシスの既往,本試験のプロトコールで禁止されている薬剤(非選択性β遮断薬,コルチコステロイド全身投与)が必要とされる可能性。
●方法 インスリンglargine群(220例),NPHインスリン群(223例)に無作為割付け。インスリンglargineおよびNPHインスリンは0.15U/kg/日より開始し(1日1回就寝時),目標FBG値(≦120mg/dL)達成まで,3日ごとに2Uずつ増量。全例にglimepiride 3mg 1日1回(朝)投与。
●結果 per-protocol(PP)populationは399例(インスリンglargine群198例,NPHインスリン群201例),full analysis(FA)populationは443例(それぞれ220例,223例)であった。
HbA1c値は,PP population(-1.10 vs -0.92%)およびFA population(-0.99 vs -0.77%)のいずれにおいても,両群ともに低下していた。PP populationにおける補正後の平均群間差は0.19%,90%CIは0.02-0.36(p=0.0631)で,その下限が-0.4%よりも大きかったため,NPHインスリンに対するインスリンglargineの非劣性が示された。また,FA populationでは,補正後の平均群間差は0.22%(95%CI 0.02-0.42)で,インスリンglargineの優位性が示された(p=0.0319)。
低血糖の発生回数はインスリンglargine群で有意に少なく(p<0.004),とくに重度低血糖(p<0.03)および夜間低血糖(p<0.001)に関して群間差が顕著であった。
インスリンの平均1日用量は,インスリンglargine群では9.6Uから32.1Uへ,NPHインスリン群では9.8Uから32.8Uへ増加した。
●結論 過去の試験において,インスリンglargineは血糖コントロール効果に優れ,低血糖は少なく,そのベネフィットに人種差はみられないことが報告されているが,アジア人2型糖尿病患者を対象とした本試験においても,同様の結果が確認された。