編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Sharma AM, Davidson J, Koval S, Lacourciere Y: Telmisartan/hydrochlorothiazide versus valsartan/hydrochlorothiazide in obese hypertensive patients with type 2 diabetes: the SMOOTH study. Cardiovasc Diabetol 2007; 6: 28. [PubMed]

telmisartan 80mgまたはvalsartan 160mgにそれぞれHCTZ 12.5mgを追加投与した際の血圧を,ABPMを用いて比較検討している。トラフともいうべき降圧薬投与後18~24時間後,24時間,日中あるいは夜間の血圧低下は,telmisartan投与群でvalsartan投与群に比すすべて大きかった。130/80mmHg未満を達成した患者の割合が利尿薬の追加で増加したことも特筆される(telmisartan投与群では13.6%→26.4%,valsartan投与群では10.6%→24.0%に増加)。【片山茂裕

●目的 過体重または肥満の高血圧を有する2型糖尿病患者において,AII受容体拮抗薬telmisartan+利尿薬hydrochlorothiazide(HCTZ)併用およびAII受容体拮抗薬valsartan+HCTZ併用の早朝血圧に対する効果を自由行動下血圧測定(ABPM)により比較した。
一次エンドポイントは,次回の試験薬投与前6時間におけるABPMによる平均SBPおよびDBPの変化。
●デザイン PROBE(prospective, randomized, open-label, blinded-endpoint),単盲検(run-in期間),多施設(118施設:アルゼンチン,オーストラリア,カナダ,メキシコ,ニュージーランド,韓国,台湾,米国)。
●試験期間 試験期間は10週。
●対象患者 840例:過体重または肥満の軽度~中等度高血圧を有する2型糖尿病患者。
登録基準:≧30歳。平均座位SBP 140~179mmHgまたはDBP 95~109mmHg。24時間 ABPMによるSBP≧130mmHgまたはDBP≧85mmHg。2型糖尿病のコントロールが3ヵ月以上持続(HbA1c値≦10%)。BMI≧27kg/m²(非アジア人)または≧24kg/m²(アジア人)。
除外基準:平均座位SBP≧180mmHgまたはDBP≧110mmHg。空腹時血糖値>300mg/dL。授乳中,妊娠中,適切な避妊を行っていない閉経前女性。過去3ヵ月以内の冠動脈疾患,うっ血性心不全,急性心血管イベント。過去6ヵ月以内の脳卒中。二次性高血圧。肝障害または腎障害。夜勤労働者。
●方法 2~4週のrun-in期間(プラセボ投与)後,telmisartan+HCTZ併用群(T/HCTZ群:428例),valsartan+HCTZ併用群(V/HCTZ群:412例)にランダム化。ベースラインおよび10週後にABPMを実施(20分ごとに測定し,1時間ごとの平均値を算出)。
・T/HCTZ群:telmisartan 80mg/日を4週間単独投与後,HCTZ 12.5mg/日を6週間併用投与(いずれも1日1回)。
・V/HCTZ群:valsartan 160mg/日を4週間単独投与後,HCTZ 12.5mg/日を6週間併用投与(いずれも1日1回)。
●結果 10週後における次回の試験薬投与前6時間のABPMによる血圧の低下は,T/HCTZ群でV/HCTZ群に比して有意に大きかった(補正平均群間差:SBP 3.9mmHg[p<0.0001],DBP 2.0mmHg[p=0.0007])。
T/HCTZ群では,24時間(SBP 3.0mmHg[p=0.0002],DBP 1.6mmHg[p=0.0006]),ならびに朝,日中,夜間(いずれもp<0.003)におけるABPMによる血圧の低下も有意に大きかった。
有害事象は概ね軽度~中等度で,忍容性は両群ともに良好であった。
●結論 過体重または肥満の高血圧を有する高リスクの2型糖尿病患者において,T/HCTZはV/HCTZに比較し,24時間を通じて血圧の低下が有意に大きく,とくに悪影響の大きい早朝血圧も有意に大きく低下させた。