編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ramachandran A, Snehalatha C, Satyavani K, Sivasankari S, Vijay V: Metabolic syndrome does not increase the risk of conversion of impaired glucose tolerance to diabetes in Asian Indians--Result of Indian diabetes prevention programme. Diabetes Res Clin Pract 2007; 76: 215-218. [PubMed]

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●目的 インド人の耐糖能異常(IGT)患者において,メタボリックシンドロームの有病率を検討し,メタボリックシンドロームが糖尿病への進行リスクを増大させるか否かを検討した。
●デザイン 無作為。
●試験期間 追跡期間は30ヵ月(中央値)。
●対象患者 502例:IDPPの参加者(35~55歳のインド人IGT患者531例)のうち,追跡期間(中央値30ヵ月)を完了した例(男性397例,女性105例)。
●方法 IDPPでは,ライフスタイル介入群,metformin群,ライフスタイル介入+metformin群,対照群にランダム化。
本解析では,ベースラインにおけるメタボリックシンドロームの有無およびインスリン抵抗性の有無(HOMA-IR≧4.1)を評価し,メタボリックシンドロームと糖尿病新規発症の関係を検討。
メタボリックシンドロームの基準は,IGTに加え,以下の2つ以上を有する場合とした:ウエスト-ヒップ比≧0.9(男性)または≧0.85(女性)あるいはBMI≧25kg/m²,HDL-C値<35mg/dL(男性)または<39mg/dL(女性)あるいは血清トリグリセリド≧150mg/dL,高血圧(≧140/90mmHgまたは既知の高血圧)。
●結果 メタボリックシンドロームは233例で認め(46.4%,95%CI 41.9-50.9),男性(168例[42.3%,95%CI 37.4-47.3])より女性(65例[61.9%,95%CI 51.9-71.2])で有意に多かった(χ²=12.8,p=0.0005)。
インスリン抵抗性は69.1%に認め,男女間で差はなかった。インスリン抵抗性の有病率は,メタボリックシンドローム基準における異常の数に伴って増加した:IGT患者39.8%,IGT+1つの異常を有する患者56.5%,IGT+2つ以上の異常を有する患者69.1%(Mantel Haenszel χ²=22.8,p<0.0001)。
糖尿病新規発症率は,メタボリックシンドローム症例(40.3%,94/233例)および非メタボリックシンドローム症例(40.1%,108/269例)で同等であった(p=0.97)。Cox回帰分析(介入,年齢,性別を補正)では,対照群(ハザード比[HR]0.88,95%CI 0.53-1.47,p=0.63)および全例(HR 1.02,95%CI 0.78-1.35,p=0.88)のいずれにおいても,メタボリックシンドロームがIGTから糖尿病への進行を促進しないことが確認された。
●結論 インド人のIGT患者におけるメタボリックシンドロームの有病率は高く,とくに女性で顕著であった。しかし,メタボリックシンドロームはそれらの患者の糖尿病への進行率に影響を及ぼしていなかった。