編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年1月現在,1144報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Fossum E, Gleim GW, Kjeldsen SE, Kizer JR, Julius S, Devereux RB, Brady WE, Hille DA, Lyle PA, Dahlof B: The effect of baseline physical activity on cardiovascular outcomes and new-onset diabetes in patients treated for hypertension and left ventricular hypertrophy: the LIFE study. J Intern Med 2007; 262: 439-448. [PubMed]

β遮断薬またはAII受容体拮抗薬で治療を行った高血圧およびLVHを有する患者において,中等度の運動習慣のある者では,心血管イベントや心血管死および全死亡が,運動習慣のない者に比べて有意に減少していた。また,糖尿病の新規発症も34%減少していた。今回の中等度の運動レベルは,30分以上の運動を週2回程度であり,AHAのガイドラインなどで推奨されるレベルよりも軽度である。【片山茂裕

●目的 高血圧および左室肥大(LVH)を有する患者において,ベースラインにおける身体活動量とその後の心血管イベントおよび糖尿病の関係を検討した。
一次エンドポイントは心血管死,非致死性および致死性脳卒中,非致死性および致死性心筋梗塞(MI)の複合イベント。
●デザイン 無作為,二重盲検,前向き,多施設。
●試験期間 登録期間は1995年6月~1997年4月,追跡期間は平均4.8年。
●対象患者 9185例:LIFEの参加者(高血圧およびLVHを有する患者9193例)のうち,ベースラインにおける身体活動量のデータが得られた例。
LIFEの登録基準:55~80歳。心電図所見におけるLVH。DBPのトラフ値95~115mmHgおよび/またはSBPのトラフ値160~200mmHg。
LIFEの除外基準:ACE阻害薬,AII受容体拮抗薬,β遮断薬の投与必要性。過去6ヵ月以内の脳卒中またはMIの既往。左室駆出率≦40%。
●方法 ベースラインにおける身体活動量により,対象患者を運動非実施例(2020例),≦30分の運動を週2回実施例(2407例),>30分の運動を週2回実施例(4758例)に分類し,イベントの発生リスクを比較。
●結果 年齢,性別,喫煙,飲酒,人種,LVHの重症度,Framingham risk scoreを補正後,>30分の運動を週2回実施例では,運動非実施例に比して,一次エンドポイント(ハザード比[HR]0.70,95%CI 0.60-0.81,p<0.001)ならびに個々のイベント(心血管死:HR 0.49,95%CI 0.39-0.62,p<0.001,脳卒中:HR 0.77,95%CI 0.62-0.96,p=0.019,MI:HR 0.79,95%CI 0.61-1.02,p=0.068),全死亡(HR 0.65,95%CI 0.55-0.77,p<0.001),新規糖尿病(HR 0.66,95%CI 0.53-0.81,p<0.001)のリスクが有意に低かった。男女別の検討でも同様の傾向を認めた。
●結論 高血圧およびLVHを有する患者において,中程度レベルの運動(>30分の運動を週2回)により,LIFEの一次エンドポイントおよび個々のイベント(心血管死,脳卒中,MI),全死亡,新規糖尿病のリスクが有意に低下した。