編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Hirao K, Arai K, Yamauchi M, Takagi H, Kobayashi M, Japan Diabetes Clinical Data Management Study Group: Six-month multicentric, open-label, randomized trial of twice-daily injections of biphasic insulin aspart 30 versus multiple daily injections of insulin aspart in Japanese type 2 diabetic patients (JDDM 11). Diabetes Res Clin Pract 2008; 79: 171-176. [PubMed]

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●目的 インスリン投与歴のない日本人2型糖尿病患者において,二相性インスリンaspart 30の1日2回皮下注とインスリンaspartの1日頻回皮下注の血糖コントロールを比較した。
●デザイン 無作為,オープン,多施設(19施設)。
●試験期間 試験期間は6ヵ月。
●対象患者 160例:インスリン投与歴のない日本人成人2型糖尿病患者。
登録基準:経口血糖降下薬の使用の有無にかかわらずHbA1c値≧8.0%が3ヵ月以上持続,インスリン療法の適応。
除外基準:ソフトドリンクによる糖尿病性ケトアシドーシス。
●方法 二相性インスリンaspart 30の1日2回皮下注群(2回皮下注群:80例),インスリンaspartの1日3回皮下注群(頻回皮下注群[必要に応じてNPHインスリン1日頻回皮下注を実施]:80例)に無作為割付け。
HbA1c値<7.0%を目標血糖値として用量調整。試験期間はインスリン分泌刺激作用のある経口血糖降下薬および短時間作用型インスリン分泌促進薬は中止し,また他のインスリン療法も許可しない。
●結果 頻回皮下注群では50例(62.5%)がNPHインスリンを併用した。試験完了例は,2回皮下注群56例(70.0%),頻回皮下注群61例(76.3%)。
6ヵ月後のHbA1c値は両群ともに約2.5%低下し,目標血糖値の達成率は,2回皮下注群32.1%,頻回皮下注群32.8%であった。
HbA1c値の低下は,食事療法および運動療法のみを実施されていた患者(2回皮下注群-4.9%,頻回皮下注群-4.5%)および経口血糖降下薬を投与されていた患者(それぞれ-0.8%,-1.1%)においても両群で同等であり,食事療法および運動療法のみを実施されていた患者では経口血糖降下薬を投与されていた患者に比して有意に大きな低下が認められた(p<0.001)。
重度の低血糖は両群ともにみられなかった。
●結論 インスリン投与歴のない2型糖尿病患者に対する6ヵ月間の治療において,二相性インスリンアナログを用いた利便性志向のインスリン療法は,インスリンアナログを用いた強化インスリン療法と同程度に有用な治療選択肢であることが示唆された。また,食事療法および運動療法のみを実施されていた患者に対するインスリン療法の早期開始は,良好な血糖コントロールをもたらすと考えられた。