編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年2月現在,1152報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Li G, Zhang P, Wang J, Gregg EW, Yang W, Gong Q, Li H, Li H, Jiang Y, An Y, et al.: The long-term effect of lifestyle interventions to prevent diabetes in the China Da Qing Diabetes Prevention Study: a 20-year follow-up study. Lancet 2008 :371; 1783-1789. [PubMed]

CDQDPSのフォローアップ試験である。最初の6年間の生活習慣の介入がIGT症例の糖尿病発症を51%減少させた。そして試験終了後14年間たってからの再調査でも,糖尿病発症は43%少なかった。本試験で興味深いもうひとつの点は,IGTから糖尿病の発症率が対照群では20年間で93%に達したことである(従来の成績では年率5~10%といわれている)。
DPS試験やDPP試験でみられた糖尿病発症予防の多くは,生活習慣改善によってもたらされた体重減少によると考えられているが,本試験では介入群でも体重の変化はほとんどみられておらず,食事や運動による体組成の変化などの意義も注目される。【片山茂裕

●目的 耐糖能異常(IGT)症例において,生活習慣に対する介入の2型糖尿病,大血管障害,細小血管障害,死亡に対する有効性が長期的に継続するかを検討した。CDQDPS(the China Da Qing Diabetes Prevention Study)の延長試験。
一次アウトカムは糖尿病発症,心血管疾患(CVD)イベント(非致死性または致死性心筋梗塞,突然死,脳卒中,四肢切断)およびCVD死,全死亡,大血管障害,細小血管障害。
●デザイン CDQDPOS:縦断試験
CDQDPS:無作為,多施設(33施設,中国)。
●試験期間 追跡期間は20年(1986~2006年)。
●対象患者 577例:CDQDPSに参加した耐糖能異常を有する成人。
●方法 CDQDPSでは,食事療法群,運動療法群,食事療法+運動療法群,対照群にランダム化し,1986~1992年まで6年間実施。
CDQDPOS(本解析)では,2006年にアウトカムの発生状況に関する追跡調査を実施。食事療法群,運動療法群,食事療法+運動療法群のデータを合わせて介入群とし,対照群と比較。
●結果 多変量解析(年齢および施設を補正)において,介入実施期間(6年)の糖尿病発症は,介入群で対照群に比して51%少なく(hazard rate ratio[HRR]0.49,95%CI 0.33-0.73),全追跡期間(20年)では43%少なかった(HRR 0.57,95%CI 0.41-0.81)。全追跡期間における糖尿病の平均年間発症率は介入群6.9件/100人・年,対照群11.3件/100人・年,累積発症率はそれぞれ79.7%,92.8%であった。介入群では,糖尿病に罹患している期間が対照群に比して3.6年短かった。
初回CVDイベント(HRR 0.98,95%CI 0.71-1.37),CVD死(HRR 0.83,95%CI 0.48-1.40),全死亡(HRR 0.96,95%CI 0.65-1.41)の発生率に関しては,両群間に有意差はみられなかったが,これらのアウトカムに関する本試験の群間差の検出力は十分ではなかった。
●結論 グループ単位での6年間の生活習慣介入により,介入終了後14年にわたって2型糖尿病の発症を抑制または遅延させた。しかし,それらの介入がCVDおよび死亡を減少させるかについては,依然として不明である。