編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Jamerson K, Weber MA, Bakris GL, Dahlof B, Pitt B, Shi V, Hester A, Gupte J, Gatlin M, Velazquez EJ, et al.: Benazepril plus amlodipine or hydrochlorothiazide for hypertension in high-risk patients. N Engl J Med 2008; 359: 2417-2428. [PubMed]

2型糖尿病患者を60%含むACCOMPLISH試験では,ACE阻害薬+Ca拮抗薬併用群でACE阻害薬+利尿薬併用群に比べ,一次エンドポイントである心血管系疾患による死亡・発症のハザード比が20%減少した。二次エンドポイントも21%減少した。
2009年1月に発表されたJSH2009では,糖尿病患者における第一選択薬は,臓器障害を改善しインスリン抵抗性を改善するACE阻害薬またはARBとされ,単剤で降圧目標の130/90mmHg未満を達成できない場合には,増量するか,他剤に変更するか,他剤を併用するとしている。第二選択薬としてCa拮抗薬か少量のサイアザイド系利尿薬を挙げているが,必ずしも十分なエビデンスがあるわけではない。Guard試験では,利尿薬がCa拮抗薬よりも蛋白尿を減らしたが,GFRの低下率は利尿薬のほうが大きかった。ACCOMPLISH試験は,第二選択薬としてCa拮抗薬の優越性を示したといえるが,日本人における検証が待たれる。【片山茂裕

●目的 心血管イベントリスクの高い高血圧患者において,ACE阻害薬benazepril+Ca拮抗薬amlodipine併用とbenazepril+利尿薬hydrochlorothiazide併用の心血管イベント低減効果を比較検討した。
一次エンドポイントは心血管死+非致死性心筋梗塞(MI)+非致死性脳卒中+狭心症による入院+心停止後の蘇生+冠血行再建術。二次エンドポイントは心血管死,非致死性MI,非致死性脳卒中。
●デザイン 無作為,二重盲検,多施設(5ヵ国,548施設),intention-to-treat解析。
●試験期間 登録期間は2003年10月~2005年5月。追跡期間は平均36ヵ月。
●対象患者 11506例:心血管イベントリスクの高い高血圧患者。平均68.4歳。糖尿病患者60.4%。
採用基準:冠イベント,MI,血行再建術の既往。腎機能不全。末梢動脈疾患。左室肥大。糖尿病。
●方法 benazepril/amlodipine群(5744例),benazepril/hydrochlorothiazide群(5762例)にランダム化。
それぞれbenazepril 20mg+amlodipine 5mg,benazepril 20mg+hydrochlorothiazide 12.5mgを1日1回から開始し,1ヵ月後に両群ともbenazeprilを40mg/日に増量。その後,降圧目標(<140/90mmHg[糖尿病または腎疾患患者では<130/80mmHg])の達成に向けて,医師の裁量でamlodipineは10mg/日まで,hydrochlorothiazideは25mg/日まで増量可。
●結果 事前に設定された中止基準を満たしたため,本研究は2007年10月に早期に中止された。
用量調整後の平均血圧は,benazepril/amlodipine群131.6/73.3mmHg,benazepril/hydrochlorothiazide群132.5/74.4mmHgであった(平均群間差:SBP 0.9mmHg,DBP 1.1mmHg[いずれもp<0.001])。
一次エンドポイントの発生はbenazepril/amlodipine群552例(9.6%),benazepril/hydrochlorothiazide群679例(11.8%)で,benazepril/amlodipine併用治療による絶対リスク低下は2.2%,相対リスク低下は19.6%であった(ハザード比[HR]0.80,95%CI 0.72-0.90,p<0.001)。
二次エンドポイントの発生もbenazepril/amlodipine群で有意に少なかった(HR 0.79,95%CI 0.67-0.92,p=0.002)。
●結論 高リスクの高血圧患者において,benazepril+amlodipine併用の心血管イベントリスク低減効果は,benazepril+hydrochlorothiazide併用に比し優れていた。