編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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MacDonald MR, Petrie MC, Varyani F, Ostergren J, Michelson EL, Young JB, Solomon SD, Granger CB, Swedberg K, Yusuf S, et al.; CHARM Investigators: Impact of diabetes on outcomes in patients with low and preserved ejection fraction heart failure: an analysis of the Candesartan in Heart failure: Assessment of Reduction in Mortality and morbidity (CHARM) programme. Eur Heart J. 2008; 29: 1377-85. [PubMed]

心不全患者では糖尿病の有病率が高く,予後を悪くすることはよく知られている。CHARM試験の糖尿病患者のサブ解析である。EF≧40%または<40%に分けて解析すると,いずれの群でも心血管死あるは心不全による入院のリスクは糖尿病例で非糖尿病例に対して大であった。ただ,興味深いことに,EF≧40%で心機能が比較的良い群で,糖尿病群では予後がより悪くなった。EFが比較的保たれている群では,糖尿病というか高血糖という病態が心不全の進行に大きく関与し,低EF群では,糖尿病に加えて多くの病態が関与しているためかもしれない。【片山茂裕

●目的 左室駆出率(EF)良好または低EFの心不全患者において,心血管アウトカムに対する糖尿病の影響を比較検討した。CHARMのサブ解析。
一次エンドポイントは心血管死+心不全による入院,全死亡。
●デザイン コホート。
●試験期間 追跡期間は37.7ヵ月(中央値)。
●対象患者 7599例:症候性心不全患者(NYHAクラスII~IV)。うち糖尿病患者2163例(28.3%)。
●方法 CHARM試験では,AII受容体拮抗薬candesartan群,プラセボ群にランダム割付け。
本解析では,EF良好例(>40%)と低EF例(≦40%)に分類し,糖尿病の有無によりアウトカムを比較。EF良好例3023例(糖尿病患者857例,非糖尿病患者2166例),低EF例4576例(それぞれ1306例,3270例)。
●結果 糖尿病患者では非糖尿病患者に比し心血管死+心不全による入院リスクが増大したが,その影響は,EF良好例(非糖尿病患者に対するハザード比[HR]2.0,95%CI 1.70-2.36,p<0.0001)で低EF例(HR 1.6,95%CI 1.44-1.77,p<0.0001)に比し有意に大きかった(p for interaction=0.0009)。全死亡リスクに対する糖尿病の影響については,EF良好例(HR 1.84,95%CI 1.51-2.26,p<0.0001)と低EF例(HR 1.55,95%CI 1.38-1.74,p<0.0001)で有意差を認めなかった(p for interaction=0.5127)。
●結論 心不全患者において,心血管死+心不全による入院リスクに対する糖尿病の影響は,EF良好例で低EF例に比し大きかった。