編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Henry RR, Lincoff AM, Mudaliar S, Rabbia M, Chognot C, Herz M: Effect of the dual peroxisome proliferator-activated receptor-alpha/gamma agonist aleglitazar on risk of cardiovascular disease in patients with type 2 diabetes (SYNCHRONY): a phase II, randomised, dose-ranging study. Lancet. 2009; 374: 126-35. [PubMed]

PPARα/γのdual agonistであるaleglitazarの糖・脂質代謝に及ぼす用量反応関係をみた第II相試験である。血糖については抄録に記載されているとおり,FPG値やHbA1c値の用量反応関係をもった低下を認めた。ちなみに,本薬600μg/日の16週間投与で,HbA1c値はプラセボ群に対して1.35%低下した(本薬150μg/日でpioglitazone 45mg/日よりやや効果が大)。そして脂質に対しても,本薬は用量反応関係をもって,血中トリグリセリド濃度のみならずLDL-C濃度を低下させ,HDL-C濃度を上昇させた。PPARγのagonistにみられる有害事象である浮腫や体重増加などはやはりみられたが,本薬150μg/日以下では少なかった。
血糖低下作用のみならず,血中トリグリセリド・LDL-C低下作用とHDL-C上昇作用を併せ持つPPARα/γのdual agonistは,糖尿病患者の心血管疾患をさら減少させることが期待され,その臨床応用が待たれる。【片山茂裕

●目的 2型糖尿病患者において,PPAR-α/γ作動薬aleglitazarの血糖および脂質に対する有効性,安全性を検討した。
一次エンドポイントはHbA1c値の変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設(7ヵ国,47施設),第II相。
●試験期間 登録期間は2006年11月21日~2007年7月27日。試験期間は16週。追跡期間は4週。
●対象患者 332例:薬物治療歴なしまたは2剤以下の薬物治療を実施されている2型糖尿病患者。18~75歳。
除外基準:1型糖尿病,肝機能障害,腎機能障害,貧血,コントロール不良の高血圧,6ヵ月以内の心筋梗塞または脳卒中,うっ血性心不全。
●方法 プラセボ投与のrun-in期間(4~5週)後,プラセボ群(55例),aleglitazar 50μg群(55例),150μg群(55例),300μg群(55例),600μg群(55例),pioglitazone 45mg群(57例)にランダム割付けし,16週投与(すべて1日1回)。
●結果 有効性の解析対象例は,プラセボ群54例,aleglitazar 50μg群54例,150μg群54例,300μg群53例,600μg群54例,pioglitazone群57例であった。
16週後のHbA1c値は,すべての群でプラセボ群に比し有意に低下した(aleglitazar 50μg群:p=0.048,その他すべて:p<0.0001)。また,プラセボ群に対するHbA1c値の低下度には用量依存性を認めた(50μg群-0.36%,600μg群-1.35%)。
16週後のFPG値も,すべての群でプラセボ群に比し有意に低下した(aleglitazar 50μg群:p=0.013,その他すべて:p<0.0001)。
末梢浮腫の発生はプラセボ群3例(5%),aleglitazar 50μg群1例(2%),150μg群2例(4%),300μg群6例(11%),600μg群5例(9%),pioglitazone群4例(7%)。体重の変化はそれぞれ-0.85kg,-0.24kg,0.52kg,1.18kg,2.72kg,1.06kg,ヘモグロビンの変化はそれぞれ0.18g/L,-2.20g/L,-4.80g/L,-8.83g/L,-13.93g/L,-6.12g/Lであった。
●結論 2型糖尿病患者において,16週のaleglitazar治療によりHbA1c値が有意に低下した。