編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年7月現在,1167報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Lee SW, Park SW, Kim YH, Yun SC, Park DW, Lee CW, Hong MK, Kim HS, Ko JK, Park JH, et al.: Drug-eluting stenting followed by cilostazol treatment reduces late restenosis in patients with diabetes mellitus the DECLARE-DIABETES Trial (A Randomized Comparison of Triple Antiplatelet Therapy with Dual Antiplatelet Therapy After Drug-Eluting Stent Implantation in Diabetic Patients). J Am Coll Cardiol. 2008; 51: 1181-7. [PubMed]

薬剤溶出ステント(DES)が用いられるようになり,再狭窄はほとんど起きないかと思われたが,依然,再狭窄は問題として残されている。とくに,糖尿病は再狭窄の大きな予測因子となっている。本研究では,aspirin,clopidogrelに加えて,cilostazolの3つの抗血小板薬を用いることで,DES後のステント内あるいはセグメント内の晩期喪失,再狭窄,ひいては当該血管の血行再建術が減少することが証明されたといえる。【片山茂裕

●目的 薬剤溶出ステント(DES)施行後の糖尿病患者において,2剤抗血小板薬治療(aspirin,clopidogrel)と3剤抗血小板薬治療(aspirin,clopidogrel,cilostazol)を比較し,cilostazolの新生内膜増殖抑制効果を検討した。
一次エンドポイントは6ヵ月後のステント内晩期損失。二次エンドポイントは6ヵ月後のセグメント内晩期損失および再狭窄率(>50%),9ヵ月後のステント血栓症,標的血管血行再建術(TVR),主要有害心イベント(MACE:死亡,心筋梗塞[MI],標的病変血行再建術[TLR])。
●デザイン 無作為,多施設(1ヵ国,5施設),2×2 factorial,intention-to-treat解析。
●試験期間 試験期間は2005年5月~2006年3月。
●対象患者 400例:≧18歳,狭心症または負荷試験陽性で,native冠病変(狭窄率≧50%で参照血管径≧2.5mm)を有する糖尿病患者。
除外基準:試験薬に対する禁忌,左主幹部病変,グラフト血管病変,左室駆出率<30%,白血球数<3000/mm³および/または血小板数<10万/mm³,アスパラギン酸アミノトランスフェラ-ゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼが正常上限の3倍以上,血清クレアチニン値≧2.0mg/dL,余命1年未満の非心臓疾患,分岐部ステント留置術の予定,24時間以内の急性MIによるprimary血管形成術。
●方法 sirolimusまたはpaclitaxel溶出ステントにランダム化してDES植え込み後,3剤群(200例),2剤群(200例)にランダム化。
全例において,施術前24時間以内にaspirin(200mg/日)およびclopidogrel(300mgを負荷後,75mg/日を6ヵ月以上)を投与し, 3剤群に対しては施術直後にcilostazol 200mg(負荷量)投与後,200mg/日(分2)を6ヵ月投与。
●結果 6ヵ月後のステント内晩期損失は3剤群で2剤群に比し有意に小さかった(0.25±0.53mm vs 0.38±0.54mm,p=0.025)。
6ヵ月後のセグメント内晩期損失(0.42±0.50mm vs 0.53±0.49mm,p=0.031)および再狭窄(8.0% vs 15.6%,p=0.033),9ヵ月後のTLR(2.5% vs 7.0%,p=0.034)も3剤群で有意に良好であった。9ヵ月後のMACEは3剤群で低下傾向を示した(3.0% vs 7.0%,p=0.066)。
●結論 DES施行後の糖尿病患者において,cilostazolを含む3剤抗血小板薬治療により,2剤抗血小板薬治療に比し,6ヵ月後の再狭窄および血管径の晩期損失が抑制され,9ヵ月後のTLRリスクが低下した。