編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Gerstein HC, Swedberg K, Carlsson J, McMurray JJ, Michelson EL, Olofsson B, Pfeffer MA, Yusuf S; CHARM Program Investigators: The hemoglobin A1c level as a progressive risk factor for cardiovascular death, hospitalization for heart failure, or death in patients with chronic heart failure: an analysis of the Candesartan in Heart failure: Assessment of Reduction in Mortality and Morbidity (CHARM) program. Arch Intern Med. 2008; 168: 1699-704. [PubMed]

症候性慢性心不全患者にAII受容体拮抗薬(ARB)candesartanを投与したCHARM試験のサブ解析である。心血管疾患死または心不全悪化による入院よりなる主要複合アウトカムは,HbA1c値が上昇するほど高値となり,心血管疾患や心不全悪化による入院はHbA1c値が1%上昇するごとに1.20ないし1.25倍となった。今回のこの結果は,一般住民や,新規発症糖尿病患者または既に診断のついている糖尿病患者で従来より認められていた血糖コントロールと心血管疾患との関連が,心不全患者でもあてはまることを証明した。心不全患者においても,ACE阻害薬やARBやアルドステロン受容体拮抗薬やβ遮断薬などの標準治療に加えて,厳格な血糖コントロールが求められるといえる。【片山茂裕

●目的 症候性慢性心不全(HF)患者において,HbA1c値と心血管(CV)イベントとの関連を検討した。CHARMのサブ解析。
●デザイン -
●試験期間 追跡期間は36.7ヵ月(中央値)。
●対象患者 2412例:CHARM試験参加者(症候性慢性HF患者)のうち,北米で試験に参加し,HbA1c値のデータが得られた例。うち糖尿病患者907例(37.6%)。平均65.8歳。
●方法 CHARM試験では,AII受容体拮抗薬candesartan群,プラセボ群にランダム割付け。
本解析では,HbA1c値により8グループに分類し(<5.80%,5.80~6.00%,6.01~6.25%,6.26~6.50%,6.51~7.00%,7.01~7.60%,7.61~8.60%,>8.60%),主要複合アウトカム(CV死またはHF悪化による入院),CV死,全死亡の発生を比較。
●結果 主要複合アウトカム,CV死,HF悪化による入院,全死亡のリスクは,HbA1c値が高くなるにつれ上昇した(p for trend<0.001)。
年齢および性別を調整後のHbA1c値の1%上昇に伴うハザード比は,主要複合アウトカム1.25(95%CI[以下同]1.20-1.31),CV死1.24(1.17-1.31),HF悪化による入院1.25(1.19-1.31),全死亡1.22(1.16-1.29)であった。この関連性は糖尿病または左室駆出率の影響を受けず,糖尿病,他のリスク因子,candesartan治療を調整後も同様であった。
●結論 症候性慢性HF患者において,HbA1c値はCV死,HFによる入院,全死亡の独立したリスク因子であり,糖尿病の有無には影響を受けなかった。