編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Bergenstal RM, Tamborlane WV, Ahmann A, Buse JB, Dailey G, Davis SN, Joyce C, Peoples T, Perkins BA, Welsh JB, et al.; the STAR 3 Study Group: Effectiveness of Sensor-Augmented Insulin-Pump Therapy in Type 1 Diabetes. N Engl J Med. 2010; 363: 311-20. [PubMed]

血糖自己測定の回数を増やし,インスリン投与量を緻密に調整することで,低血糖を防ぎ,コントロールが良好に保たれることは周知の事実である。
本報告では,インスリン投与量の変化などの記載がないが,皮下投与インスリンによる1型糖尿病のコントロールの難しさを示したといえる。【河盛隆造

●目的 コントロール不良の1型糖尿病患者において,センサー増強ポンプ療法と頻回インスリン注射療法の有効性を比較した。
一次アウトカムはベースラインから1年後のHbA1c値の変化。二次アウトカムは重度低血糖。
●デザイン 無作為,多施設(北米30施設),intention-to-treat解析。
●試験期間 登録期間は2007年1月~2008年12月。追跡期間は1年。
●対象患者 485例:頻回インスリン注射療法でコントロール不良の1型糖尿病患者。成人患者329例,小児患者156例。
採用基準:7~70歳,HbA1c値7.4~9.5%,試験調査者または登録医師による治療を6ヵ月以上実施,コンピュータ使用可能,過去30日に1日平均4回以上の血糖測定を実施。
除外基準:過去3年以内のインスリンポンプ療法,登録前1年間に重度低血糖イベントを2回以上経験,過去3ヵ月間の糖尿病に対する非インスリン薬物療法,妊娠または妊娠の可能性。
●方法 センサー増強ポンプ療法群(244例),頻回インスリン注射療法群(241例)に無作為に割付け。
ポンプ療法群ではインスリンaspart,注射療法群ではインスリンglargine+インスリンaspartを投与。
●結果 ベースラインのHbA1c値は両群ともに8.3%で,1年後,ポンプ療法群では7.5%,注射療法群では8.1%に低下した(群間差-0.6%,p<0.001)。
HbA1c値≦7%達成率は,ポンプ療法群で高かった(27% vs 10%,p<0.001)。
重度低血糖は両群で同等であった(13.31件 vs 13.48件/100人・年,p=0.84)。両群ともに体重増加は認めなかった。
●結論 コントロール不良の1型糖尿病患者において,センサー増強ポンプ療法のHbA1c値改善効果は,頻回インスリン注射療法より高かった。