編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Cooper-DeHoff RM, Gong Y, Handberg EM, Bavry AA, Denardo SJ, Bakris GL, Pepine CJ: Tight blood pressure control and cardiovascular outcomes among hypertensive patients with diabetes and coronary artery disease. JAMA. 2010; 304: 61-8. [PubMed]

2型糖尿病患者での血圧コントロールは重要である。
しかし,30年前にスタートしたUKPDSに比べ,INVESTでは対象例の血圧がより低値に維持されたため,本解析では心血管アウトカムに有意差がなかったと解釈できる。【河盛隆造

●目的 高血圧と冠動脈疾患(CAD)を有する糖尿病患者において,目標SBP値達成と心血管アウトカムの関連を検討した。INVESTの二次解析。
一次アウトカムは,全死亡,非致死性心筋梗塞,非致死性脳卒中。
●デザイン INVEST(ランダム化比較試験)の観察的二次解析。多施設(14ヵ国,862施設)。
●試験期間 登録期間は1997年9月~2000年12月。2003年3月追跡終了。米国患者において延長試験を実施(~2008年8月)。
●対象患者 6400例:INVESTの参加者のうち,50歳以上で,CADを有する糖尿病患者。平均66歳。女性54%。
●方法 INVESTでは,Ca拮抗薬verapamil徐放剤群,β遮断薬atenolol群に無作為割り付けし,SBP<130mmHgおよびDBP<85mmHg達成のため,必要に応じてACE阻害薬trandolaprilまたは利尿薬hydrochlorothiazideを追加。
本解析では,患者をSBP降圧度により分類し(<130mmHg:厳格降圧例,130~<140mmHg:標準降圧例,≧140mmHg:コントロール不良例),アウトカムとの関連を検討。
●結果 厳格降圧例は2255例(35.2%),標準降圧例は1970例(30.8%),コントロール不良例は2175例(34%)であった。
一次アウトカムの発生は,厳格降圧例12.7%,標準降圧例12.6%,コントロール不良例19.8%で,標準降圧例に対する調整ハザード比(HR)は,厳格降圧例は1.11(95%CI 0.93-1.32),コントロール不良例は1.46(95%CI 1.25-1.71)であった(p for trend<0.001)。
全死亡率は,厳格降圧例と標準降圧例で有意差を認めなかったが(11.0% vs 10.2%:調整HR 1.20,95%CI 0.99-1.45,p=0.06),延長試験の参加者を含めると,有意差を認めた(22.8% vs 21.8%:調整HR 1.15,95%CI 1.01-1.32,p=0.04)。
●結論 高血圧とCADを有する糖尿病患者において,厳格なSBP降圧による心血管アウトカムの改善は認めなかった。