編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pop-Busui R, Evans GW, Gerstein HC, Fonseca V, Fleg JL, Hoogwerf BJ, Genuth S, Grimm RH, Corson MA, Prineas R; Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group: Effects of cardiac autonomic dysfunction on mortality risk in the Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD) trial. Diabetes Care. 2010; 33: 1578-84. [PubMed]

ACCORD(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes)では,HbA1c<6.0%を目指した強化療法群で標準療法群に比べて,平均3.5年後の全死亡や心血管死が有意に高く,早期に試験が中止されたことは記憶に新しい。
最近多くのサブ解析が報告されているが,本報告は,CANに関するサブ解析である。
安静時心電図検査から計測された心拍数や,RR間隔のSD,QT間隔の観察値/予測値などで表されたCANは,全死亡や心血管疾患による死亡のリスクを増大させた。また,CANがあると低血糖などによる死亡率が高まることが予想される。しかし,今回の検討では,CAN例での死亡率は強化療法群と標準療法群で同様であった。【片山茂裕

●目的 2型糖尿病患者において,血糖コントロールの強化療法は,標準療法に比べて死亡率を上昇させるが,ベースラインでの心自律神経障害(CAN)が強化療法による死亡リスクに影響を及ぼすかを検討した。
●デザイン 無作為化比較試験のサブ解析,多施設(北米77施設),intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は平均3.5年。
●対象患者 8135例:ACCORDの参加者(CVDイベントリスクの高い2型糖尿病患者10251例)のうち,CANのデータが得られた例。平均63.0歳。女性40%。
●方法 ACCORDでは,強化療法群(目標HbA1c<6.0%)または標準療法群(目標HbA1c 7.0~7.9%)に無作為に割付け。
本解析では,10秒間の安静時心電図検査より心拍変動性とQT指数を算出し,それに基づきCANを評価。治療群,CVD既往,ベースラインの複数の共変量を調整した比例ハザード解析により,CANと全死亡およびCVD死の関連を検討。
●結果 追跡期間中の全死亡は329例であり,ベースラインのCAN例では,非CAN例に比し,全死亡リスクが1.55~2.14倍増大していた(CANの定義により異なる,すべてp<0.02)。
強化療法群による死亡リスク増大は,CAN例と非CAN例で同等であった(p for interaction>0.7)。
●結論 高リスクの2型糖尿病患者において,CANは死亡リスクを増大し,これは標準療法群と強化療法群の両群で同様であった。