編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Wannamethee SG, Shaper AG, Rumley A, Sattar N, Whincup PH, Thomas MC, Lowe GD: Lung function and risk of type 2 diabetes and fatal and nonfatal major coronary heart disease events: possible associations with inflammation. Diabetes Care. 2010; 33: 1990-6. [PubMed]

2型糖尿病の発症とCHDイベントの増大は,加齢とともに増加する炎症によるものか,または他の因子が関与しているのか,興味がもたれる。【河盛隆造

●目的 中年男性において,肺機能と2型糖尿病および冠動脈心疾患(CHD)の発症リスクとの関連を検討した。
●デザイン コホート,プロスペクティブ。
●試験期間 登録期間は1978~1980年。追跡期間は20年。
●対象患者 4434例:英国在住の心血管疾患(CHDまたは脳卒中)の既往または糖尿病を認めない40~59歳の男性。
●方法 対象患者を,努力性肺活量(FVC),1秒量(FEV1),FEV1/FVC比により四分位に分け,Cox比例ハザードモデルを用いて,第4四分位に対する第1四分位の2型糖尿病発症およびCHD発症の相対リスク(RR)を算出(年齢,交絡因子,代謝リスク因子を調整)。
●結果 追跡期間の主要なCHDイベントは680例(致死性276例,非致死性404例),2型糖尿病発症は256例であった。
FVCおよびFEV1は2型糖尿病発症および致死性CHD発症と有意な逆相関を認めたが,FEV1/FVC比は相関を認めなかった。
第4四分位に対する第1四分位の2型糖尿病のRRは,FVCは1.59(95%CI 1.07-2.56),FEV1は1.74(95%CI 1.16-2.61)で(それぞれp=0.03およびp=0.04 for trend),致死性CHDのRRは,FVCは1.48(95%CI 1.00-2.21),FEV1は1.81(95%CI 1.19-2.76)であった(それぞれp=0.002およびp=0.0003 for trend)。
肺機能は,C反応性蛋白およびインターロイキン-6と有意な逆相関を認め,それらの調整後,肺機能と2型糖尿病発症の相関は消失したが(FVCおよびFEV1:p=0.14およびp=0.11 for trend),致死性CHD発症との相関は維持された(FVCおよびFEV1:p=0.03およびp=0.01 for trend)。
●結論 中年男性において,肺機能と2型糖尿病発症および致死性CHD発症リスクには相関が認められ,いずれも従来のリスク因子,代謝リスク因子,炎症が関与していた。