編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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van Melle JP, Bot M, de Jonge P, de Boer RA, van Veldhuisen DJ, Whooley MA: Diabetes, glycemic control, and new-onset heart failure in patients with stable coronary artery disease: data from the heart and soul study. Diabetes Care. 2010; 33: 2084-9. [PubMed]

2型糖尿病患者を対象とした5大研究のメタ解析においても,HbA1c値は心筋梗塞の発症に関連することが示されている。
本研究により,心不全の予防には血糖コントロールが重要であることが証明された。【河盛隆造

●目的 心不全を認めない安定冠動脈疾患(CAD)患者において,糖尿病およびHbA1c値と心不全発症との関連を検討した。
●デザイン コホート,プロスペクティブ,多施設(米国12施設)。
●試験期間 登録期間は2000年9月~2002年12月。追跡期間は平均4.1±1.2年
●対象患者 839例:心不全を認めない安定CAD患者。うち糖尿病患者200例(23.8%)。平均67歳
登録基準:心筋梗塞の既往,血管造影検査における≧50%の冠動脈狭窄,冠動脈血行再建術の既往,運動誘発性虚血。
除外基準:6ヵ月以内の急性冠症候群,1ブロックの歩行が不可能,3年以内の転居予定。
●方法 糖尿病例または非糖尿病例,HbA1c値≧6.5%または<6.5%に分類し,心不全による入院をリスク比較。
●結果 追跡期間の心不全発症は,糖尿病例は30例(15.0%),非糖尿病例は47例(7.4%)であった(ハザード比[HR]2.17,95%CI 1.37-3.44 p=0.001)。
CADのリスク因子(年齢,性別,人種,喫煙,運動不足,BMI,LDL-C,収縮期血圧)を調整後,糖尿病は心不全のリスク因子であった(HR 2.65,95%CI 1.61-4.36,p<0.001)。さらにその他の心不全のリスク因子(左室駆出率,拡張機能不全,C反応性蛋白)を調整後も,同様に糖尿病は心不全のリスク因子であった(HR 3.34,95%CI 1.65-6.76,p=0.001)。
HbA1c値が1%上昇するに伴い,心不全による入院リスクは36%増大した(HR 1.36,95%CI 1.17-1.58,p<0.001)。
●結論 心不全を認めない安定CAD患者において,糖尿病およびHbA1c値は,新規心不全発症の独立したリスク因子であった。