編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Gerstein HC, Miller ME, Genuth S, Ismail-Beigi F, Buse JB, Goff DC Jr, Probstfield JL, Cushman WC, Ginsberg HN, Bigger JT, et al.; ACCORD Study Group: Long-term effects of intensive glucose lowering on cardiovascular outcomes. N Engl J Med. 2011; 364: 818-28. [PubMed]

ランダム化比較試験期間中のみならず,強化療法群を標準療法に移行した後にもなお,強化療法群において全死亡の増加,非致死性心筋梗塞の減少は継続していた。標準療法への移行後は低血糖の頻度には差がないため,低血糖が原因とは考えられず,その原因は不明である。いずれにせよ,ACCORD試験の対象となったような心血管イベントの高リスク患者に対しては,HbA1c<6%を目指す治療はすべきでないことを示している。【景山 茂

●目的 2型糖尿病患者を対象として,平均治療期間3.7年の厳格血糖コントロールを行い,死亡率と主要心血管イベントについて5年後の結果を解析した。
●デザイン 無作為,多施設(米国とカナダの77施設),intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は5年。
●対象患者 10251例:心血管疾患または心血管リスク因子を有する2型糖尿病患者。
登録基準:45~79歳,HbA1c≧7.5%。
●方法 強化療法群(HbA1c目標値<6.0%)と標準療法群(HbA1c目標値7~7.9%)に無作為割付け。強化療法により死亡率が増加したため試験は早期に中止され,その後は全患者に標準療法を実施し,1.2年の追跡後に解析を行った。
●結果 強化療法を終了する前の時点で,強化療法群では標準療法群と比較して,主要評価項目(非致死性心筋梗塞+非致死性脳卒中+心血管死の複合エンドポイント)で有意な差は認められなかった(2.0% vs 2.2%,ハザード比[HR]0.90,95%CI 0.78-1.03,P=0.13)。しかし,強化療法群では全死亡は有意に増加し(HR 1.21,95%CI 1.02-1.44,P=0.03),非致死的心筋梗塞は有意に低下しており(HR 0.79,95%CI 0.66-0.95,P=0.01),この傾向は追跡期間全体で持続していた。強化療法の終了後,強化療法群のHbA1c(中央値)は6.4%から7.2%に上昇した。血糖降下薬の使用,重大な低血糖,その他の有害事象は両群で差はみられなかった。
●結論 標準療法群と比較して,3.7年間の強化血糖コントロールを行った強化療法群では,5年後の非致死的心筋梗塞発生率は低下したが,5年後の死亡率は上昇した。このような治療戦略は,高リスクの進行した2型糖尿病には推奨されないことが結論づけられた。