編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Esposito K, Giugliano D, Nappo F, Marfella R; Campanian Postprandial Hyperglycemia Study Group; Regression of carotid atherosclerosis by control of postprandial hyperglycemia in type 2 diabetes mellitus. Circulation. 2004;110:214-9. [PubMed]

本研究は,2型糖尿病患者をSU薬のglybrideとグリニド薬のrepaglinideに無作為に割り付け,IMTの退縮を認めた症例の割合を比較した研究である。CIMTの進行ではなく,退縮を検討している点が本研究の特徴である。
1年の介入期間後,repaglinide群では約半数で退縮が認められたのに対し,glybride群では約2割で退縮がみられるのみであった。食後高血糖に的確に介入できるグリニド薬において,CIMTの退縮が有意により多くの患者でみられたことが本研究のメインメッセージである。また,その機序として食後高血糖に介入できるrepaglinide群で各種炎症マーカーが有意に低下していた事も明示されている。【西村理明

●目的 2型糖尿病患者において,インスリン分泌促進剤repaglinideとglyburideの食後血糖値および内膜-中膜壁肥厚(CIMT)と全身性血管炎症に対する効果を比較した。
●デザイン 無作為,単盲検,多施設(イタリア,14施設),オープンラベル,intention-to-treat解析。
●試験期間 試験期間は2001年3月~2003年4月。追跡期間は12ヵ月。
●対象患者 175例:2型糖尿病患者。
登録基準:35~70歳,糖尿病罹病期間<3年,BMI≧24kg/m²,HbA1c≧6.5%,薬物治療または食事療法実施例。
除外基準:インスリン使用の必要,慢性疾患合併例(肝・腎・心血管疾患),最近の急性疾患,3ヵ月以内の食事・治療・ライフスタイルの変化,コントロール不良の高血圧(>200/100mmHg),妊婦または妊娠の意図がある例。
●方法 repaglinide(1.5mg~12mg/日)群(88例)とglyburide(5~20mg/日)群(87例)にランダム化。
目標血糖値は空腹時<110mg/dL,食後<140mg/dL,HbA1c<6.5%。
CIMTの退縮は>0.020mmの減少と定義。
●結果 12ヵ月後の食後血糖ピーク値は,repaglinide群148±28mg/dL,glyburide群180±32mg/dL(P<0.01),HbA1cの降下度は両群で同程度であった。
CIMTの退縮が認められたのはrepaglinide群52%,glyburide群18%であった(P<0.01)。CIMTの退縮は食後血糖と関連していたが,空腹時血糖との関連性は認められなかった。全身性血管炎症に関しては,glyburide群に比べrepaglinide群でインターロイキン-6およびC反応性蛋白が有意に減少していた(それぞれP=0.04,P=0.02)。インターロイキン-6とC反応性蛋白の変化は食後血糖のみとの関連性がみられた。
●結論 2型糖尿病患者において,CIMTの退縮および全身性血管炎症マーカーの変化は食後血糖と関連していた。空腹時血糖の降下度はglyburideに比べrepaglinideで大であった。