編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ryuzo Kawamori, Kohei Kaku, Toshiaki Hanafusa, Daisuke Kashiwabara, Shigeru Kageyama and Nigishi Hotta; Efficacy and safety of repaglinide vs nateglinide for treatment of Japanese patients with type 2 diabetes mellitus. J Diabetes Invest. 2012; 3: 302-308. [PubMed]

本邦で使用され,その有効性が知られているnateglinideと,新たに登場したrepaglinideとの直接比較試験である。近年,両者のインスリン分泌刺激の作用時間の差異,ならびにグルカゴン分泌刺激作用はnateglinideにはあるがrepaglinideにはないことなどが示され,これらが両薬剤の血糖降下作用の違いの根拠と考えられ始めている。【河盛隆造

●目的 食事療法および運動療法施行歴のある日本人の2型糖尿病患者において,repaglinideとnateglinideの有効性および安全性を比較した。一次エンドポイントは,HbA1c値の変化。二次エンドポイントは,目標HbA1c値<6.9%を達成した患者の割合,食後血糖(PPG)値,グリコアルブミン値(GA),空腹時血漿グルコース(FPG)値,食後血清インスリン値。
●デザイン 無作為,二重盲検,パラレル,多施設。
●試験期間 試験期間は16週。
●対象患者 130例:日本人の2型糖尿病患者。
登録基準:>20歳,過去8週間の食事療法および運動療法施行歴,HbA1c値6.9~9.4%,FPG値>120mg/dLまたは食後1・2時間血漿グルコース値>200mg/dL。
除外基準:過去24週間のインスリン・nateglinide・スルホニル尿素薬投与歴,過去12週間の他の経口血糖降下薬またはコルチコステロイド投与歴,心疾患(心不全,不安定狭心症,過去12ヵ月に発症した心筋梗塞),糖尿病合併症(糖尿病性増殖性網膜症または前増殖性網膜症,治療を要する重篤な糖尿病性神経障害),AST値・ALT値・ALP値が正常上限の2.5倍以上に上昇,血清クレアチニン値>2mg/dL,悪性腫瘍,妊娠,妊娠の可能性,授乳中。
●方法 repaglinide(1.5mg/日,分3,食前投与)群(64例),nateglinide(270mg/日,分3,食前投与)群(66例)に無作為割付け。
●結果 16週後のHbA1c値の低下は,repaglinide群でnateglinide群より有意に大きかった(-1.17±0.62 vs -0.81±0.39%,p<0.001)。HbA1c値<6.9%の患者の割合は,repaglinide群75.0%,nateglinide群59.1%であった。FPG値およびGA値の低下も,repaglinide群で有意に大きかった(FPG値:-26.0±20.9 vs -18.3±17.8mg/dL,p=0.018;GA値:-3.93±2.25 vs -2.72±1.58%,p<0.001)。
有害事象の発生は,repaglinide群57.8%(37/64例),nateglinide群60.6%(40/66例),低血糖症状の発生は,repaglinide群17.2%(11/64例,28件),nateglinide群6.1%(4/66例,20件)であった。
●結論 食事療法および運動療法施行歴のある日本人の2型糖尿病患者において,repaglinideのHbA1cおよびFPG低下効果は,nateglinideよりも有意に大きかった。