編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Li J, Tian H, Li Q, Wang N, Wu T, Liu Y, Ni Z, Yu H, Liang J, Luo R, et al.: Improvement of insulin sensitivity and beta-cell function by nateglinide and repaglinide in type 2 diabetic patients - a randomized controlled double-blind and double-dummy multicentre clinical trial. Diabetes Obes Metab. 2007; 9: 558-65. [PubMed]

グリニド系薬剤のrepaglinide 3mgとnateglinide 270mgの効果を,二重盲検法で比較した報告である。この投与量においては,HbA1cの低下効果がrepaglinideで有意に大きかったこと以外には両者に差が認められなかった。
両薬剤により早期インスリン分泌が改善することで,食後血糖低下以外の作用,例えばHOMA-IRおよび体重,血清トリグリセリドが改善することが示された点が興味深い。【西尾善彦

●目的 2型糖尿病患者において,インスリン分泌促進薬nateglinideとrepaglinideの血糖コントロールにおける有効性,インスリン抵抗性およびβ細胞機能に対する効果を比較した。
●デザイン 無作為,二重盲検,ダブルダミー,多施設(中国の5施設)。
●試験期間 試験期間は12週。
●対象患者 230例:中国人の2型糖尿病患者。
登録基準:35~65歳,metformin以外の血糖降下薬の安定用量での4週間以上の使用歴なし,4週間の食事療法および運動療法施行下で2週間に2回以上の空腹時血糖(FBG)値≧7.8mmol/Lまたは食後2時間血糖値≧11.1mmol/L。
除外基準:インスリン治療を要する重度の急性または慢性糖尿病合併症,心機能障害,肝疾患,腎疾患,吸収不良を伴う疾患。
●方法 repaglinide(3.0mg/日,分3,食前投与)群(115例),nateglinide(270mg/日,分3,食前投与)群(115例)に無作為割付け。
ベースラインと12週後に,標準的な混合食負荷試験を実施。
●結果 試験完遂は223例(96.9%)であった(repaglinide群110例,nateglinide群113例)。
12週後のFBG値,食後30分,60分,120分血糖値,HbA1c値に有意な群間差は認めなかった。HbA1c値低下率は,repaglinide群でnateglinide群よりも有意に大きかった(p<0.05)。
両群ともに,12週後の血糖値の曲線下面積(AUC)は有意に減少し(p<0.0001),インスリンおよびCペプチドのAUCは有意に増加したが(p<0.05),それらの程度に有意な群間差は認めなかった。
12週後のインスリン抵抗性指数(HOMA-IR)およびβ細胞機能指数は,両群ともに有意に改善し(いずれもp<0.05),改善の程度に有意な群間差は認めなかった。
有害事象の発生,体重変化,検査所見,低血糖イベントの頻度にも有意な群間差は認めなかった。
●結論 2型糖尿病患者において,nateglinideとrepaglinideのFBG,食後血糖変動,初期のインスリン分泌における有効性は同等であったが,HbA1c値の低下作用はnateglinideよりもrepaglinideで大きかった。また,nateglinideとrepaglinideはインスリン感受性およびβ細胞機能を改善する可能性も示された。