編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pettersson B, Rosenqvist U, Deleskog A, Journath G, Wändell P: Self-reported experience of hypoglycemia among adults with type 2 diabetes mellitus (Exhype). Diabetes Res Clin Pract. 2011; 92: 19-25. [PubMed]

近年,糖尿病薬の評価に際しては,血糖コントロールなどのメタボリックマーカーに与える影響のみならず,患者のQOLに対する影響を評価することの重要性が認識されている。本研究はそのことを受け手行われた検討と考えられる。本研究からは,metformin+SU薬の併用療法を受けている2型糖尿病患者では,低血糖の経験がQOLの低下と関連しているという結果が得られたが,これは治療薬の選択においてよく尊重すべき結果と考えられる。【綿田裕孝

●目的 metformin+スルホニル尿素(SU)薬の併用療法を受けた2型糖尿病患者において,低血糖の経験と,QOLおよび低血糖に対する心労に与える影響を検討した。
●デザイン 横断研究,多施設。
●試験期間 登録機関は2009年1月~8月。
●対象患者 430例:平均年齢69歳,男性60%。
登録基準:≧35歳,過去6ヵ月間metformin+SU薬の併用療法。
除外基準:1型糖尿病の診断,HIVまたは肝炎の治療,妊娠糖尿病の既往,インスリン治療,過去6ヵ月以内のacarbose・repaglinide・nateglinideの使用。
●方法 54名の研究者が2009年1月~8月に患者を選択。患者はQOL尺度,EuroQol-5 Dimensions questionnaire (EQ-5D),Hypoglycemia Fear Survey (HFS-II)の質問および低血糖の経験について回答した。臨床検査値,病歴,糖尿病治療に関するweb-based case reportをオンライン上で作成し,解析した。
●結果 約5分の1の患者が中等度または重度の低血糖症状を経験していた。軽度の低血糖を経験した患者または低血糖を経験しなかった患者と比較して,中等度または重度の低血糖を経験した患者では,EQ-5D summary scoreによる測定でQOLの低下が認められた(0.81 vs 0.88,P<0.001)。
●結論 metformin+SU薬の併用療法を受けている2型糖尿病患者では,低血糖の経験がQOLの低下と関連していた。このような患者に対する治療法を選択する場合には,この結果を考慮すべきである。