編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年1月現在,1144報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
van Bastelaar KM, Pouwer F, Cuijpers P, Riper H, Snoek FJ: Web-based depression treatment for type 1 and type 2 diabetic patients: a randomized, controlled trial. Diabetes Care. 2011; 34: 320-5. [PubMed]

●目的 1型および2型糖尿病のうつに対するWEBベースの認知行動療法の有効性を検討。
一次アウトカムはうつ症状。二次アウトカムは糖尿病に特異的な精神的苦痛と血糖コントロール。
●デザイン 無作為,ITT解析,PP解析。
●試験期間 登録期間は2008年6月~2009年9月。
●対象患者 255例:うつ症状を有する成人の糖尿病患者。平均50±12歳,女性61%,白人89%,既婚者78%,中等・高学歴97%,2型糖尿病55%,平均HbA1c値7.4±1.3%,平均Centre for Epidemiological Studies Depression scale(CES-D;うつ症状スケール)28±7点。
登録基準:CES-D≧16点,Eメールアドレス所有,インターネットへのアクセスが可能。
除外基準:自殺企図の既往または希死念慮,双極性うつ病,精神障害,妊娠,6ヵ月以内に重要な他者を亡くした例。
●方法 対象患者を介入群(125例)と待機群(130例)に無作為に割付け。ベースライン時,介入後,追跡(1ヵ月)後にアセスメント(うつ症状:CES-D,精神的苦痛:diabetes-specific emotional distress[PAID])を実施。
介入群では,各患者は8回の講習を通じて課題を行い,コーチ(認定心理士)により3日間以内のフィードバック(認知行動療法スキルに基づく返信,患者の日常生活における認知行動療法の実践を援助)を受信。
待機群では割付け後,8週後,12週後にアセスメントを実施するのみ。
●結果 介入群のうち,8回の講習を完遂したのは53例(42%),1度も講習を受講しなかったのは30例(24%),1度もログインしなかったのは7例(6%)であった。
うつ症状の臨床的改善度は待機群に比べ介入群で有意に高かった(ITT解析:介入後19 vs 37%,P<0.001,追跡後24 vs 41%,P<0.001,PP解析:追跡後24 vs 56%,P<0.001)。介入により糖尿病に特異的な精神的苦痛は有意に軽減されたが(P<0.001),血糖コントロールには有効性が認められなかった(P>0.05)。
●結論 成人の1型および2型糖尿病患者において,WEBベースの認知行動療法はうつ症状の軽減に有効であり,糖尿病に特異的な精神的苦痛にも効果がみられた。