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Furusyo N, Koga T, Ai M, Otokozawa S, Kohzuma T, Ikezaki H, Schaefer EJ, Hayashi J: Utility of glycated albumin for the diagnosis of diabetes mellitus in a Japanese population study: results from the Kyushu and Okinawa Population Study (KOPS). Diabetologia. 2011; 54: 3028-36. [PubMed]

日本人男女1,575例においてグリコアルブミン値を測定して,HbA1c値やFPG値との相関を検討し,グリコアルブミンの糖尿病予測の最適値が≧15.5%であることを示した貴重な成績である。HbA1cに比べ,グリコアルブミンには性差がないことも示されている。また,従来,HbA1c(NGSP値)に対するグリコアルブミンの比は3前後と報告されていたが,本検討では2.68と従来より低めであった。また,グリコアルブミンの15.5%は,FPG値で6.0 mmol/L(108 mg/dL)に相当することも書き加えておく。【片山茂裕

●目的 日本人において,グリコアルブミンの基準値を検討し,2型糖尿病の診断に対する有用性を評価した。
●デザイン 横断研究。
●試験期間 登録期間は2007年5月~9月。
●対象患者 1575例:糖尿病,貧血,甲状腺疾患,肝疾患,腎症の治療を行っていない日本人の男女。男性469例,女性1106例。平均49.9歳(範囲26~78歳)。
●方法 HbA1c値,空腹時血漿グルコース(FPG)値,グリコアルブミン値を測定。糖尿病の定義は,FPG値≧7.0mmol/LまたはHbA1c値≧6.5%とした。
●結果 グリコアルブミン値は,HbA1c値(r=0.766,p<0.001)およびFPG値(r=0.706,p<0.001)と有意に相関した。
糖尿病有病率は,グリコアルブミン値15.0~15.9%の患者で,<14%の患者より有意に高く(5/276例[1.81%] vs 3/672例[0.45%],p=0.037),>16%の患者では有病率が著明に上昇した(58/207例[28.0%])。ROC曲線解析では,グリコアルブミン≧15.5%が糖尿病予測の最適値で,感度は83.3%,特異度は83.3%であった。
●結論 将来の研究および臨床診療において,血糖調節異常の評価項目としてグリコアルブミンを用いることの有用性について,さらに研究する意義があると思われる。