編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Barzilay JI, Howard AG, Evans GW, Fleg JL, Cohen RM, Booth GL, Kimel AR, Pedley CF, Cushman WC: Intensive blood pressure treatment does not improve cardiovascular outcomes in centrally obese hypertensive individuals with diabetes: the Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD) Blood Pressure Trial. Diabetes Care. 2012; 35: 1401-5. [PubMed]

ACCORDでは,心血管疾患(CVD)リスクの高い糖尿病患者で,血糖・血圧・コレステロ-ルの管理を強化療法群と通常療法群に割付け,CVD発症を比較したが,血糖アームでは標準療法群よりも血糖強化療法群で死亡率が上昇した。本研究は,ACCORDの血圧アームに関するサブ解析である。昨今,血圧に関しても,降圧を強化することの是非が議論されるようになったが,本研究においては,2型糖尿病患者でも強化降圧療法はCVDリスクの低減につながらないことを示している。また,肥満の程度別にも強化降圧療法群と標準降圧療法群のアウトカムを比較しているが,まったく差がみられなかったことは新たな知見である。2型糖尿病における降圧の至適目標に関して,十分な検討が必要であることを示した報告である。【西村理明

●目的 高血圧を有する2型糖尿病患者において,強化降圧療法と標準降圧療法の心血管疾患(CVD)アウトカムを中心性肥満の程度別に検討した。
一次アウトカムは,非致死的心筋梗塞(MI)+非致死的脳卒中+CVD死。
●デザイン 無作為化比較試験のサブ解析。
●試験期間 追跡期間は平均4.7年。
●対象患者 4687例:高血圧を有する2型糖尿病患者。女性47.7%。平均62.2歳。
登録基準:SBP 130~180mmHg,服用降圧薬数≦3剤,24時間尿中蛋白排泄量<1.0g。
●方法 ACCORD Blood Pressure Trialでは,強化降圧療法群(SBP<120mmHg)または標準降圧療法群(SBP<140mmHg)に無作為割り付け。
本解析では,男女別のウェスト-ヒップ比の四分位により中心性肥満の程度を評価し,両群のアウトカムを比較。解析対象患者は,強化降圧療法群2341例,標準降圧療法群2346例。
●結果 強化降圧療法群と標準降圧療法群の間で,ウェスト-ヒップ比により層別しても,アウトカムに有意差を認めなかった。
対象者全体の解析では,ウェスト-ヒップ比とCVD死リスクには有意な相関が認められたが(ハザード比2.32,95%CI 1.40-3.83,p=0.0009),非致死的MIリスクと非致死的脳卒中リスクには認められなかった。
●結論 高血圧を有する2型糖尿病患者において,強化降圧療法と標準降圧療法でCVDアウトカムに有意差は認めず,ウェスト-ヒップ比の四分位で検討しても同様であった。