編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Melander O, Maisel AS, Almgren P, Manjer J, Belting M, Hedblad B, Engström G, Kilger U, Nilsson P, Bergmann A, et al.: Plasma proneurotensin and incidence of diabetes, cardiovascular disease, breast cancer, and mortality. JAMA. 2012; 308: 1469-75. [PubMed]

本研究は,摂食関連ホルモンであるニューロテンシンの安定型N端断片であるプロニューロテンシンの血中濃度が,糖尿病,心血管疾患,乳癌の発症率と関連することを明らかにした初の前向き研究の報告である。しかしながら,それらの関連はそれほど強いものではなく,その臨床的意義については今後の研究をまつ必要がある。【西尾善彦

●目的 空腹時血漿プロニューロテンシン濃度と糖尿病,心血管疾患(心筋梗塞,脳卒中),乳癌の発症および死亡との関連を検討した。
●デザイン 疫学,コホート。
●試験期間 登録期間は1991~1994年。追跡期間の中央値は13.2~15.7年(~2009年1月1日,糖尿病は~2006年6月30日)。
●対象患者 4632例:1991~1994年にMDC-CCに参加した一般住民のうち,空腹時血漿プロニューロテンシンの評価が可能であった例。
●方法 多変量Cox比例ハザードモデルを用いて,ベースラインの空腹時血漿プロニューロテンシンと初回イベントまたは死亡との関連を検討。
●結果 プロニューロテンシンの1SD上昇に伴うハザード比は,糖尿病発症は1.28(95%CI 1.09-1.50,p=0.003),心血管疾患発症は1.17(95%CI 1.07-1.27,p<0.001),心血管死は1.29(95%CI 1.12-1.49,p=0.001)であった。心血管疾患リスクについて,プロニューロテンシンと性別に有意な相互作用を認めた(p<0.001)。
女性においては,さらにリスクが上昇し,プロニューロテンシンの1SD上昇に伴うハザード比は,糖尿病発症は1.41(95%CI 1.12-1.77,p=0.003),心血管疾患発症は1.33(95%CI 1.17-1.51,p<0.001),乳癌は1.44(95%CI 1.21-1.71,p<0.001),全死亡は1.13(95%CI 1.01-1.27,p=0.03),心血管死は1.50(95%CI 1.20-1.87,p<0.001)であった。
●結論 空腹時血漿プロニューロテンシンは,糖尿病,心血管疾患,乳癌の発症,全死亡および心血管疾患死のリスクと有意に関連した。