編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Bolinder J, Ljunggren Ö, Kullberg J, Johansson L, Wilding J, Langkilde AM, Sugg J, Parikh S: Effects of dapagliflozin on body weight, total fat mass, and regional adipose tissue distribution in patients with type 2 diabetes mellitus with inadequate glycemic control on metformin. J Clin Endocrinol Metab. 2012; 97: 1020-31. [PubMed]

本研究の結果,選択的ナトリウム・グルコース共輸送体2阻害薬dapagliflozinをmetforminに上乗せすることで,体重減少,血糖コントロールが改善することが明らかとなった。体重減少は,体液損失ではなく,皮下脂肪,内臓脂肪の低下を伴っており,肥満2型糖尿病患者の治療薬として有用であることが示唆された。【綿田裕孝

●目的 metformin治療下でコントロール不良の2型糖尿病患者において,選択的ナトリウム・グルコース共輸送体2阻害薬dapagliflozin追加による体重減少と脂肪または液体成分の変化との相関を検討した。
一次エンドポイントは,総体重(TBW)。二次エンドポイントは,腹囲,二重エネルギーX線吸収測定法で評価した総脂肪量(FM),5%以上の減量を達成した患者の割合。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設(ブルガリア,チェコ共和国,ハンガリー,ポーランド,スウェーデンの40施設),第III相。
●試験期間 試験期間は24週。
●対象患者 182例:metformin治療下でコントロール不良の2型糖尿病患者。平均年齢は,女性63.3歳,男性58.6歳。平均HbA1c 7.17%,平均BMI 31.9kg/m2,平均体重91.5kg。
登録基準:女性は55~75歳かつ閉経期間≧5年,男性は30~75歳。HbA1c 6.5~8.5%,空腹時血漿グルコース≦240mg/dL,BMI≧25kg/m2,体重<120kg,12週以上のmetformin治療(1500mg/日以上)。
●方法 dapagliflozin(10mg/日)群(91例),プラセボ群(91例)に1:1に無作為割り付けし,metforminに追加投与。
80例(dapagliflozin群38例,プラセボ群42例)では,磁気共鳴画像により内臓脂肪組織量(VAT),皮下脂肪組織量(SAT),肝脂肪量を評価。
●結果 24週後,dapagliflozin群はプラセボ群に比し,TBWがさらに2.08kg減少(95%CI-2.84~-1.31,p<0.0001),腹囲がさらに1.52cm減少(95%CI-2.74~-0.31,p=0.0143),FMがさらに1.48kg減少し(95%CI-2.22~-0.74,p=0.0001),5%以上の減量を達成した患者の割合が26.2%多く(95%CI 15.5~36.7,p<0.0001),VATがさらに258.4cm3減少(95%CI-448.1~-68.6,p=0.0084),SATがさらに184.9cm3減少(95%CI-359.7~-10.1,p=0.0385)。
dapagliflozin群はプラセボ群に比し,重篤な有害事象(6.6% vs 1.1%),外陰膣炎・亀頭炎・生殖器感染症を示唆する徴候(3.3% vs 0%),下部尿路感染症を示唆する徴候(6.6% vs 2.2%)が多かった。
●結論 metformin治療下でコントロール不良の2型糖尿病患者において,dapagliflozin追加によりTBWが減少したが,これは主にFM,VAT,SATの減少によるものであった。