編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Campayo A, de Jonge P, Roy JF, Saz P, de la Cámara C, Quintanilla MA, Marcos G, Santabárbara J, Lobo A; ZARADEMP Project : Depressive disorder and incident diabetes mellitus: the effect of characteristics of depression. Am J Psychiatry. 2010; 167: 580-8. [PubMed]

高齢者のうつ患者は糖尿病を発症しやすい。生活習慣のわずかな乱れが,易発症性につながっているのであろう。【河盛隆造

●目的 臨床的に重大なうつ病と糖尿病リスクの関連を検討し,うつ病特性の糖尿病発症に対する影響を評価した。
●デザイン 疫学。
●試験期間
●対象患者 3521例:糖尿病と認知症を認めない≧55歳のスペイン・サラゴサ市住民。平均73.6歳(うつ病例),71.8歳(非うつ病例)。
●方法 2.5年後,5年後に,うつ病と糖尿病を評価。
うつ病はGeriatric Mental State ScheduleとAGECATで評価し,糖尿病はEURODEMの質問紙を使用して各患者の医療歴をもとに評価した。
●結果 ベースラインで379例(10.8%)がうつ病と診断された。
うつ病例は非うつ病例に比し,糖尿病発症率が高く(19.70 vs 12.36件/1000人-年),糖尿病リスク因子を含む交絡因子を調整後も有意差を維持した。うつ病に起因する糖尿病の推定発症率は6.87%であった。
うつ病特性別に評価しても,非重度のうつ病,持続性うつ病,未治療のうつ病例では,糖尿病リスクが上昇した。抗うつ薬治療は,糖尿病リスク上昇と関連を認めなかった。
●結論 臨床的に重大なうつ病は,糖尿病リスクを65%上昇させた。非重度のうつ病,持続性うつ病,未治療のうつ病は,高齢者の多い集団での糖尿病発症に重大な役割を有していると考えられた。