編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Andersohn F, Schade R, Suissa S, Garbe E: Long-term use of antidepressants for depressive disorders and the risk of diabetes mellitus. Am J Psychiatry. 2009; 166: 591-8. [PubMed]

抗うつ薬投与と糖尿病発症との関連を検討したケースコントロール研究であり,うつ病の患者で,2年以上,中等量以上の抗うつ薬の投与と糖尿病発症との関連が明らかとなった。今後,因果関係に関しての検討が必要となるであろう。【綿田裕孝

●目的 うつ病患者において,抗うつ薬服用と糖尿病リスクの関連を,治療期間または用量別に評価した。
●デザイン コホート内症例対照研究。
●試験期間 登録期間は1990年1月1日~2005年6月30日。追跡期間は464,116人・年。
●対象患者 165,958例:糖尿病を認めないうつ病患者。≧30歳。
●方法 英国の一般診療研究データベース(GPRD)を用いて,抗うつ薬の新規処方を受けた患者を特定。
●結果 糖尿病発症は2,243例で,発症例に合致させた対照8,963例を抽出した。
過去2年間の抗うつ薬服用のない患者に比し,最近かつ長期(>24ヵ月)の中~高用量抗うつ薬使用患者では,糖尿病発症リスクが上昇した(発生率比1.84,95%CI 1.35-2.52)。
リスク上昇の程度は,長期の中~高用量の三環系抗うつ薬使用患者(発生率比1.77,95%CI 1.21-2.59),選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)使用患者(発生率比2.06,95%CI 1.20-3.52)で同等であった。
短期間の服用例または低用量の服用例では,糖尿病発症リスクの上昇を認めなかった。
●結論 うつ病患者において,中用量以上の抗うつ薬の長期使用により,糖尿病発症リスクが上昇した。このリスク上昇は,三環系抗うつ薬およびSSRIのいずれにおいても認められた。