編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Doi Y, Ninomiya T, Hirakawa Y, Takahashi O, Mukai N, Hata J, Iwase M, Kitazono T, Oike Y, Kiyohara Y: Angiopoietin-like protein 2 and risk of type 2 diabetes in a general Japanese population: the Hisayama study. Diabetes Care. 2013; 36: 98-100. [PubMed]

angiopoietin-like protein(ANGPTL)2は炎症や肥満と関連する分子として注目されるが,久山町研究では糖尿病発症予知マーカーとしての重要性が明らかにされた。本検討では,アディポネクチンや高感度C反応性蛋白とも独立した予知因子であることが示されており,今後,ANGPTL2の機能や関連するメカニズムが明らかにされることが期待される。【西尾善彦

●目的 日本人での新規炎症サイトカインangiopoietin-like protein(ANGPTL)2と2型糖尿病の関連を検討した。
●デザイン プロスペクティブ,コホート。
●試験期間 追跡期間は2002~2009年。
●対象患者 2,164例:40~79歳の福岡県久山町住民3,896例のうち,同意が得られた例。平均58.6歳,男性40.9%。
●方法 多変量解析を用いて,ベースラインのANGPTL2レベル(<2.15,2.16~2.71,2.72~3.40,≧3.41ng/mL)別に糖尿病発症のハザード比(HR)を算出。
●結果 追跡期間の2型糖尿病発症は221例。
年齢と性別を調整後,2型糖尿病発症リスクはANGPTL2レベルの上昇とともに増加し,ANGPTL2レベル第一分位群よりも第二分位,第三分位,第四分位の群で有意に高かった。多変量解析では,年齢,性別,糖尿病の家族歴,空腹時インスリン,高分子量アディポネクチン,BMI,トリグリセリド,HDL-コレステロール,高血圧,アルコール摂取,喫煙, 運動を調整後も,この関連は維持された。さらに高感度C反応性蛋白を調整後も,2型糖尿病進展のリスクはANGPTL2の最低位群よりも最高位群よりも有意に高かった(HR 1.80,95%CI 1.14-2.85,P=0.001)。この関連は,調整モデルにBMIの代わりに腹囲を用いても変わらなかった。
●結論 日本人の一般住民において,血清ANGPTL2レベルの上昇は2型糖尿病の進展と関連した。この関連は高感度C反応性蛋白を含むリスク因子とは独立したものであった。