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Laiteerapong N, John PM, Nathan AG, Huang ES: Public health implications of recommendations to individualize glycemic targets in adults with diabetes. Diabetes Care. 2013; 36: 84-9. [PubMed]

Ismail-Beigi法は2011年(Ann Intern Med. 2011;154:554-9)に発表された,個々人に合わせて最適化した血糖コントロール目標を定めようとする提案である(Ann Intern Med. 2011;154:554-9)。例えば,20~44歳で合併症のない糖尿病患者では,HbA1c≦6.5%を目標とするという提案である。ADAのガイドラインの目標にしろ,Ismail-Beigi法により個々人の状況を鑑みた目標にしろ,約半数の患者のHbA1cの目標値が≧7.0%となり,約3分の1の患者は血糖コントロール不良となると考えられ,まだまだ改善の余地が大きいといえる。【片山茂裕

●目的 米国の成人糖尿病患者において,2012年の米国糖尿病学会(ADA)ガイドラインおよびIsmail-Beigi法による個別の目標HbA1cの達成率を推定した。
●デザイン コホート。
●試験期間 登録期間は2007~2008年。
●対象患者 757例:米国の糖尿病患者。≧20歳(平均59.5±0.4歳)。
●方法 2007~2008年の NHANESのデータを用いた。
罹病期間,年齢,糖尿病合併症,併発疾患に基づき,ADAガイドラインまたはIsmail-Beigi法により,個別のHbA1c目標値を設定。
HbA1c目標値達成率を推定し,ADAガイドラインとIsmail-Beigi法で比較。
●結果 ADAガイドラインを用いた場合,HbA1c目標値が<7.0%であるのは31%(95%CI 27-34%),より厳格でない目標値(<8.0%など)は69%(95%CI 66-73%)であった。Ismail-Beigi法を用いた場合,HbA1c目標値が≦7.0%であるのは56%(95%CI 51-61%),より厳格でない目標値(7.0~8.0または~8.0%など)は44%(95%CI 39-49%)であった。
共通のHbA1c目標値を<7.0%とした場合,47%(95%CI 41-54%)が血糖コントロール不良で,ADAガイドラインでは血糖コントロール不良は30%(95%CI 26-36%),Ismail-Beigi法では31%(95%CI 27-36%)であった。
●結論 米国の糖尿病患者において,個別の血糖目標値を用いた場合,約半数の患者はHbA1c目標値が≧7.0%となり,約3分の1の患者は血糖コントロール不良となると考えられた。