編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Yano Y, Kario K, Ishikawa S, Ojima T, Gotoh T, Kayaba K, Tsutsumi A, Shimada K, Nakamura Y, Kajii E; JMS Cohort Study Group : Associations between diabetes, leanness, and the risk of death in the Japanese general population: the jichi medical school cohort study. Diabetes Care. 2013; 36: 1186-92. [PubMed]

本研究は,日本人の男性において,糖尿病と全死亡,心血管疾患および癌による死亡リスクの関係を,BMIの観点から検討したものである。
全死亡においては糖尿病および痩せが,心血管疾患による死亡においては痩せと肥満が,癌による死亡においては糖尿病が有意なリスク因子として示された。糖尿病の影響を検討すると,65歳未満では痩せていても太っていても全死亡リスクが有意に上昇していたが,65歳以上では痩せている例においてのみ全死亡リスクが有意に上昇していた。
日常の糖尿病診療において,高齢の痩せている患者では死亡リスクが高いことに留意して診療にあたるべきであることを示唆している。【西村理明

●目的 日本人の一般集団において,糖尿病と全死亡・心血管疾患(CVD)死・癌死リスクの関連を,BMIの影響を考慮して検討した。
●デザイン プロスペクティブ,コホート。
●試験期間 登録期間は1992年4月~1993年11月。追跡期間は平均10.2±2.1年(計37,278人年)。
●対象患者 3641例:日本人の一般集団。男性33.5%。平均53.7歳。
●方法 糖尿病と全死亡・CVD死・癌死リスクの関連を検討し,BMIおよび年齢の影響を評価。
●結果 追跡期間の死亡は240例(CVD死54例,癌死101例,その他85例)。
Cox回帰分析では,痩せ(平均BMI 19.5kg/m2)および糖尿病は独立して全死亡リスク上昇と関連を認めたが(ハザード比:痩せ1.70,糖尿病1.65;いずれもp<0.01),肥満(BMI≧25kg/m2)は全死亡リスク上昇と関連しなかった。
死因別の検討では,痩せと肥満はCVD死と関連し(ハザード比:痩せ3.77,肥満2.94;いずれもp<0.05),糖尿病は癌死と関連した(ハザード比1.87;p<0.05)。
糖尿病患者における全死亡リスクの増大は,痩せ例では<65歳(ハザード比3.4;p<0.05)および≧65歳(ハザード比4.2;p<0.05)ともに著明であったが,肥満例では<65歳のみ有意にリスクが増大した(ハザード比2.32;p<0.05)。
●結論 日本人の一般集団において,糖尿病は全死亡リスクを上昇させ,とくに痩せの糖尿病患者では,年齢にかかわらずリスクが増大した。