編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Miller KM, Beck RW, Bergenstal RM, Goland RS, Haller MJ, McGill JB, Rodriguez H, Simmons JH, Hirsch IB; T1D Exchange Clinic Network : Evidence of a strong association between frequency of self-monitoring of blood glucose and hemoglobin A1c levels in T1D exchange clinic registry participants. Diabetes Care. 2013; 36: 2009-14. [PubMed]

本研究は,小児および成人の1型糖尿病患者における,1日あたりの結党時子測定(SMBG)の回数とHbA1cの関係を検討したものである。
その結果,1日あたり10回までは,SMBGの測定回数が増加するとHbA1cは低下することが示されたが,それ以上に測定回数が増加してもHbA1cの低下はみられず,何事にも“過ぎたるは及ばざるがごとし”ということわざが当てはまることを示しているのではないだろうか。
また社会的背景が恵まれているほど,SMBGの測定回数が多いことも示されているが,その点はアメリカの医療事情を考えると当然の結果であろう。【西村理明

●目的 小児および成人の1型糖尿病患者において,1日あたりの血糖自己測定(SMBG)の回数とHbA1cの関係,およびSMBG測定回数に関連する因子を検討した。
●デザイン コホート(米国T1D Exchange Clinic Networkの67施設への登録例)。
●試験期間 登録期間は2010年9月~2012年8月。
●対象患者 20,555例:小児および成人の1型糖尿病患者。18歳未満11,641例,18歳以上8,914例,女性50%。
採用基準:罹病期間≧1年,非妊娠例,リアルタイム持続血糖測定(CGM)の使用なし,登録6ヵ月前および1ヵ月後のHbA1cデータが入手可能な例。
●方法 質問紙により,対象例の1日あたりのSMBG測定回数に関する情報を取得。対象例を,測定回数(0~2回,3~4回,5~6回,7~9回,10回以上)および年齢(1~6歳未満,6~13歳未満,13~18歳未満,18~26歳未満,26~50歳未満,50~65歳未満,65歳以上)に分類。性別,人種,インスリン投与方法(インスリンポンプ,注射),保険加入状況(私的,その他,なし),収入を調整後,一般線形モデルを用いてSMBG測定回数とHbA1c値の関連を解析。さらに,ロジスティック回帰によりHbA1c<7.0%とSMBG回数の関連も追加解析。
●結果 1日あたりのSMBG測定回数は,13~26歳未満の年齢グループでもっとも少なかった。
1日あたりのSMBG測定回数の多さは,非ヒスパニック系白人,私的保険の補償,高収入,インスリンポンプを使用していることと関連していた(いずれもP<0.001)。
SMBG測定回数はHbA1c低値と強く関連し,この関連はすべての年齢グループ,インスリンポンプ使用例およびインスリン注射使用例の両方で認められた(調整後P<0.001)。すべての年齢グループで,HbA1c値に関してSMBG測定回数と年収に関連はなかった。1日あたりのSMBG測定回数が10回をこえるとHbA1c値の低下は頭打ちとなり,測定回数が10~12回/日の症例と13回以上/日の症例ではHbA1c値に差はみられなかった。HbA1c<7.0%の症例におけるSMBG測定回数の検討でも,同様の結果であった。
●結論 1日あたりのSMBG測定回数とHbA1c低値には強い関連が認められた。