編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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O'Connor PJ, Vazquez-Benitez G, Schmittdiel JA, Parker ED, Trower NK, Desai JR, Margolis KL, Magid DJ: Benefits of early hypertension control on cardiovascular outcomes in patients with diabetes. Diabetes Care. 2013; 36: 322-7. [PubMed]

高血圧治療中の新規発症糖尿病は,以前から存在する糖尿病と同等の心血管リスクになることが報告されている。一方,本研究では糖尿病患者における新規発症高血圧に対する早期の血圧コントロールの心血管イベントに対する影響を検討している。
本研究では,高血圧発症1年以内の血圧コントロールが予後に影響を与えることを示し,発症早期の適切な血圧コントロールの必要性が示された。糖尿病を伴った高血圧の降圧目標については,<130/80mmHgであるべきか議論があるが,本研究でも降圧目標は<140/90mmHgであることは示されたが,これよりさらに降圧すべきという成績は得られなかった。【景山 茂

●目的 最近発症した高血圧を有する糖尿病患者において,主要心血管イベント発症に対する早期の血圧コントロールの影響を検討した。
●デザイン コホート,レトロスペクティブ。
●試験期間 登録期間は2003年1月1日~2009年12月31日。追跡期間は平均3.2年。
Cardiovascular Hypertension Registry of the Cardiovascular Research Networkのデータを使用。
●対象患者 15,665例:冠動脈疾患または脳血管疾患を認めず,新規発症の高血圧を有する30~74歳の糖尿病患者。平均51.5歳。
高血圧の診断は,外来患者が2回連続して収縮期血圧≧130mmHg,拡張期血圧≧80mmHgのいずれか,または両方に合致する場合とした。
●方法 高血圧発症後1年間の血圧コントロールが,その後の主要心血管イベント(出血性脳卒中,虚血性脳卒中,急性心筋梗塞)発症との関連を,ベースラインのフラミンガムリスクスコアおよび他の共変量の有無別に,ポワソン回帰モデルを用いて検討。
●結果 高血圧発症時の平均血圧は136.8/80.8mmHgであった。
高血圧発症後1年間の平均血圧は131.4/78.0mmHgで,<130/80mmHgの患者は32.9%,<140/90mmHgの患者は80.2%であった。
年齢調整後の主要心血管イベント発症率(/1000人-年)は,高血圧発症後1年間の平均血圧が<130/80mmHgの患者で5.10件,130~139/80~89mmHgの患者で4.27件,≧140/90mmHgの患者で6.94件(P=0.004)であった。
ベースラインのフラミンガムリスクスコアを調整後,主要心血管イベント発症率(/1000人・年)は,高血圧発症後1年間の平均血圧が≧140/90mmHgの患者で有意に上昇した(rate ratio 1.30,95%CI 1.01-1.69,p=0.04)。
●結論 糖尿病患者において,高血圧発症後1年間の血圧コントロール不良は,3年以内の主要心血管イベントリスクを有意に上昇させた。