編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Sawatkar GU, Kanwar AJ, Dogra S, Bhadada SK, Dayal D: Spectrum of cutaneous manifestations of type 1 diabetes mellitus in 500 south Asian patients. Br J Dermatol. 2014; [PubMed]

本検討では,非糖尿病の対照群がないが,1型糖尿病患者における皮膚病変の特徴や頻度を記載しており参考になる。手指の関節可動制限(LJM)の診断で,患者の両手を合わさせて横から見ると手指の間に隙間が空くことを“prayer sign”としているのが参考になったので,紹介しておきたい。【片山茂裕

●目的 南アジアの1型糖尿病患者において,皮膚病の特徴,罹病期間と長期血糖コントロールの影響を検討した。
●デザイン 横断研究。
●試験期間 登録期間は2011年7月~2012年6月。
●対象患者 500例:≦25歳の南アジアの1型糖尿病患者。男性272例,女性228例,平均16.9±6.91歳(1~25歳)。
●方法 人口学的データ,罹病期間,発症,進展,皮膚病変の罹病期間,使用薬剤,インスリン投与法,HbA1c,細小血管合併症(神経障害,腎症,網膜症)の有無についての詳細なデータを入手。
詳細な皮膚の診察を実施。
●結果 対象患者の罹病期間は平均4.43±4.42年(1ヵ月~20年),発症時年齢は平均12.51±6.768歳であった。
皮膚症状を認めたのは339例(67.8%)で,インスリン注射に関連する皮膚有害事象(CAII)が最も多かった。CAIIのうち,脂肪肥大症が41%,炎症後色素沈着が3%,皮下脂肪萎縮が0.6%,黒色表皮症が7.4%,関節可動制限(LJM)が16.8%,乾燥が15.8%,強皮症様皮膚変化が10%であった。
糖尿病の罹病期間>4.4年の患者は,脂肪肥大症,LJM,強皮症様皮膚変化,糖尿病性皮膚病,黒色表皮症,軟性線維腫が有意に多かった。
脂肪肥大症,LJM,強皮症様皮膚変化は,血中グルコースレベルと有意な関連があった。
細小血管合併症を有するのは74例(14.8%)で,罹病期間>4.4年,LJM,乾燥と有意に関連した。
●結論 南アジアの若年1型糖尿病患者において,皮膚変化の頻度は高かった。皮膚病の予防と早期管理には,情報,患者および養育者の教育とカウンセリング,医師の認識が重要である。