編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Guest JF, Panca M, Sladkevicius E, Taheri S, Stradling J: Clinical outcomes and cost-effectiveness of continuous positive airway pressure to manage obstructive sleep apnea in patients with type 2 diabetes in the U.K. Diabetes Care. 2014; 37: 1263-71. [PubMed]

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)はしばしば2型糖尿病に合併することが明らかになってきた。肥満が共通の成因として関与することはもちろんであるが,肥満とは独立してOSAにインスリン抵抗性がみられることも報告されている。本検討において,CPAPが血圧低下をもたらし,インスリン抵抗性を改善し,血糖コントロ-ルを改善したことは,細小血管障害や大血管障害のリスク低下につながると期待される。事実,本検討でもわずかではあるが,狭心症や心筋梗塞,脳卒中が減少し,網膜症も減少している。ただし,不整脈がCPAP群で27%と対照群の14%に比べ高率であった。この詳細は不明である。【片山茂裕

●目的 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)を有する2型糖尿病患者において,持続的気道陽圧法(CPAP)治療の臨床アウトカムと費用対効果を評価した。
●デザイン 症例対照研究。
●試験期間 追跡期間は5年。
●対象患者 300例:OSAを有する2型糖尿病患者。
●方法 THINデータベース(一般開業医が患者を登録する英国の代表的なデータベース)から,OSAを有する2型糖尿病患者で,CPAP治療を受けた150例(CPAP治療群)およびCPAP治療を受けていない150例(対照群)を無作為に抽出。両群での5年以上のNHSの総費用と患者管理のアウトカム,そしてCPAP治療を受けるのと受けないのとでの費用対効果を比較した。
●結果 CPAP治療群では対照群に比べ,5年後の血圧(131.0±2.1/78.1±1.2mmHg vs 135.4±2.0/80.7±1.2,いずれもP<0.02)およびHbA1c(8.2±3.5 vs 12.1±3.8%,P<0.03)の低下と有意に関連していた。
CPAP治療により,患者の健康状態が有意に0.27 QALYs(生活の質で調整した生存年)増加し(P<0.001),管理費用は患者1人あたり4141ポンド増加した。CPAP治療のQALYあたりの費用は15,337ポンドであった。
●結論 OSAを有する2型糖尿病において,CPAP治療は有意な血圧低下とより良好な糖尿病コントロールをもたらし, 費用対効果が高かった。この結果が前向き研究で確認されれば,治療に修正が生じる可能性がある。