編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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d'Emden MC, Jenkins AJ, Li L, Zannino D, Mann KP, Best JD, Stuckey BG, Park K, Saltevo J, Keech AC; FIELD Study Investigators : Favourable effects of fenofibrate on lipids and cardiovascular disease in women with type 2 diabetes: results from the Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes (FIELD) study. Diabetologia. 2014; 57: 2296-303. [PubMed]

ACCORD Lipid試験において,フィブラートの心血管イベント抑制作用が,男性糖尿病患者に比して女性糖尿病患者において低かったこともあり,FIELD試験におけるフィブラートの効果の男女差に関して興味がもたれていた。
そうした背景のもとで本研究が行われたが,本検討においては,フィブラートの心血管イベント抑制に対する効果に有意な男女差は認められないばかりか,女性の方がその効果が強い傾向にあった。したがって,糖尿病患者の脂質異常症に対するフィブラート使用に際して,特に性差を考慮する必要はないと考えられた。【綿田裕孝

●目的 2型糖尿病患者におけるfenofibrateの効果を検討した二重盲検プラセボ対照試験(FIELD)では,fenofibrateは主要心血管(CVD)イベントを抑制した。本研究では,FIELD参加者を対象に,fenofibrateの脂質値に対する影響およびCVD抑制効果に性差がみられるかを検討した。
●デザイン 無作為化比較研究(FIELD)のサブ解析。Intention-to-treat解析。
●試験期間
●対象患者 9,795例:2型糖尿病患者。女性3,657例,男性6,138例。
採用基準:50~75歳,総コレステロール値3.0~6.5 mmol/L,総コレステロール・HDL-C比≧4またはトリアシルグリセロール値 1~5 mmol/L。
除外基準:スタチン使用(試験開始後は,医師の裁量でスタチンおよび他の脂質改善治療薬の使用は可)。
●方法 FIELDでは,fenofibrate群(200 mg/日),プラセボ群にランダム化。
本サブ解析では,全心血管疾患および各項目に対する影響を男女に分けて解析し,fenofibrateが脂質に与える影響における性差を検討。
スタチンの使用,およびその他のベースライン共変量(民族,年齢,糖尿病罹病期間,BMI,ウエスト・ヒップ比,収縮期血圧,拡張期血圧,喫煙,心血管疾患既往,冠血行再建術の実施歴,高血圧,細小血管疾患,ベースラインの総コレステロール,LDL-C,HDL-C,クレアチニン,ホモシステイン,脂質異常症,微量アルブミン尿,metforminの使用,およびスルホニル尿素薬の使用)により調整。
●結果 fenofibrateは,女性における総コレステロール値,LDL-C値,非HDL-C値,およびアポリポタンパク質Bを減少させ(いずれもp<0.001),その効果は閉経状態およびスタチン摂取とは独立したものであった。
共変量で調整後,fenofibrateは全心血管イベント(心血管死,致死性/非致死性脳卒中,頸動脈・冠動脈血行再建術)の発生を全体で17%(95%信頼区間6 to 27),女性では30%(8 to 46,p=0.008)有意に減少させ,男性では非有意ながら13%(-1 to 24,p=0.07)減少させ,その効果において男女間での異質性は認められなかった(p=0.17)。
●結論 fenofibrateによるリポタンパク質プロフィールの改善度は,男性よりも女性のほうが大きかった。fenofibrateによる心血管疾患アウトカムの減少は,HDL-C低値,トリアシルグリセロール高値,および全例において,男女同様であった。