編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Corrao G, Ibrahim B, Nicotra F, Soranna D, Merlino L, Catapano AL, Tragni E, Casula M, Grassi G, Mancia G: Statins and the risk of diabetes: evidence from a large population-based cohort study. Diabetes Care. 2014; 37: 2225-32. [PubMed]

本研究の結果,スタチンをしっかりと服用している人では,糖尿病発症リスクが増加することが示され,スタチンの糖尿病発症との関連性が追認された。本研究によると,スタチンをしっかりと服用している280例中,年間1例,糖尿病が発症するとの計算が成り立つ。しかしその一方,過去のメタ解析では,40例の糖尿病患者にスタチンを服用させることで,1例の心血管イベント発症が抑制できるとの計算が成り立つため,糖尿病患者におけるスタチンの有用性は揺らぐものではない。【綿田裕孝

●目的 スタチン療法のアドヒアランスと糖尿病発症リスクとの関係について検討した。
●デザイン コホート。
●試験期間 追跡期間は2003~2010年。
●対象患者 115,709例:2003~2004年の間新たにスタチンによる治療を受けたイタリア・ロンバルディア地方の一般住民。
●方法 2010年まで対象患者の処方箋を追跡。この期間中,糖尿病治療薬での治療を開始,あるいは主に2型糖尿病により入院した患者を同定した。
アドヒアランスはスタチンによる治療日数カバー比率(Proportion of days covered:PDC)によって測定。
●結果 追跡期間中,111,54例が新たに糖尿病を発症した。スタチン治療アドヒアランスの非常に低い患者と比較して(PDC<25%),アドヒアランスの低い患者(26~50%),中程度の患者(51~75%),高い患者(≧75%)のハザード比はそれぞれ1.12(95%CI 1.06-1.18),1.22(95%CI 1.14-1.27),1.32(95%CI 1.26-1.39)であった。
●結論 リアルワールドにおいては,新規糖尿病発症のリスクはスタチン治療のアドヒアランスが増加するにつれて増大した。心血管イベントを減少させるスタチンのベネフィットは,明らかに糖尿病発症のリスクに勝ることが示唆された。