編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Zoungas S, Woodward M, Li Q, Cooper ME, Hamet P, Harrap S, Heller S, Marre M, Patel A, Poulter N, et al.; ADVANCE Collaborative group : Impact of age, age at diagnosis and duration of diabetes on the risk of macrovascular and microvascular complications and death in type 2 diabetes. Diabetologia. 2014; 57: 2465-74. [PubMed]

ADVANCE研究は厳格な血糖コントロールや血圧コントロールが,主にアジア人を対象とした2型糖尿病患者における血管障害の進展阻止に好影響を及ぼすかについて,前向きに検討した研究である。
サブ解析からこのような結論が導かれたが,研究開始時の推定罹病期間が8年であったことから,2型糖尿病の治療にあたっては診断直後からの緻密かつ良好な血糖コントロールを維持することが,特に心血管イベント防止に必須であることが示された,と捉えたい。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者において,大血管および細小血管合併症と全死亡に対する年齢,診断時年齢,罹病期間の影響を検討した。
主要アウトカムは,大血管イベント(心血管死,非致死的心筋梗塞,非致死的脳卒中),全死亡,細小血管イベント(腎症の新規発症または悪化,網膜症の新規発症または悪化)。
●デザイン 無作為化比較試験のサブ解析。
●試験期間 ADVANCEの登録期間は2001年6月~2003年3月,追跡期間は5年(中央値)。
●対象患者 11,140例:≧55歳の心血管疾患リスクを有する2型糖尿病患者。平均65.8±6.4歳,診断時年齢57.8±8.7歳,罹病期間7.9±6.4年。
●方法 ベースラインの年齢および診断時年齢を5歳ごとに分類し,罹病期間を5年ごとに分類して,大血管および細小血管イベントの発生率を算出。割り付け治療(強化血糖コントロール群,標準血糖コントロール群)とHbA1cを調整したCoxモデルを用いて,ハザード比(HR)を算出。
●結果 罹病期間は,大血管イベント(HR 1.13[95%CI 1.08-1.17]),細小血管イベント(HR 1.28[95%CI 1.23-1.33]),死亡(HR 1.15[95%CI 1.10-1.20])のリスクを上昇させた(すべてp<0.0001)。年齢は,大血管イベント(HR 1.33[95%CI 1.27-1.39])と死亡(HR 1.56[95%CI 1.48-1.64])のリスクを上昇させた(いずれもp<0.0001)。
罹病期間と年齢は,大血管イベントまたは死亡リスクとの相互作用は認めなかったが,細小血管イベントリスクとは有意な相互作用を認め(p=0.0024),罹病期間の影響は若年患者で大きかった。
●結論 2型糖尿病患者において,年齢,診断時年齢,罹病期間は,大血管イベントおよび死亡と独立して関連した。細小血管イベントと独立して関連したのは罹病期間のみで,この影響は若年患者で大きかった。