編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2017年11月現在,1130報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Tanaka K, Saisho Y, Kawai T, Tanaka M, Meguro S, Irie J, Imai T, Shigihara T, Morimoto J, Yajima K, et al.: Efficacy and safety of liraglutide monotherapy compared with metformin in Japanese overweight/obese patients with type 2 diabetes. Endocr J. 2015; [PubMed]

●目的 過体重/肥満の日本人2型糖尿病患者において,liraglutide単独療法の有効性と安全性をmetformin単独療法と比較した。
一次エンドポイントはベースラインから24週後までのHbA1c値の変化。
●デザイン 無作為,オープンラベル,多施設(日本,6施設)。
●試験期間 登録期間は2010年9月~2013年9月,試験期間は24週。
●対象患者 46例:過体重/肥満の日本人2型糖尿病患者。平均年齢はliraglutide群55歳,metformin群51歳,男性/女性はそれぞれ13/9例,16/8例,BMIは28.6±4.2 kg/m2,28.7±3.7 kg/m2,HbA1c値は7.7±0.7%,8.0±0.7%。
採用基準:20~75歳,BMI≧23.5kg/m2,HbA1c 6.9~9.4%。
除外基準:1型糖尿病,metformin/liraglutideの禁忌,進行した糖尿病網膜症(前増殖網膜症,増殖性網膜症など),妊娠。
●方法 対象者をliraglutide群(22例),metformin群(24例)にランダム化。
liraglutideは,0.3 mg皮下注1日1回より開始し,週ごとに0.3 mgずつ漸増し,日本で承認されている最大用量0.9 mg/日まで漸増。
metforminは,500~750 mgより開始し,1,500 mg/日まで週ごとに漸増。10週後,忍容性により,担当医師の裁量により最大2,250 mg/日まで漸増。
割付け前に使用していた血糖降下薬は中止し,生活習慣改善は継続した。
血糖値は,患者が0週(ベースライン)~24週まで,7-point 血糖自己測定(1日7回[食前,食後1時間,就寝前]測定)を実施。解析には,連続2日間の平均値を用いた。
●結果 ベースラインからのHbA1c値は,両群ともに有意に減少したが,metformin群では徐々に低下し,liraglutide群では急速な低下を示した。投与4週後にはliraglutide群のほうがmetformin群よりも有意に大きく低下したが(-0.56±0.36% vs. -0.31±0.29%,P=0.02),24週後のHbA1c値の低下は両群で同程度であった(liraglutide群-0.80±0.88% vs metformin群-0.95±0.80% ,P=0.77)。
体重変化(liraglutide群-0.3±1.9 kg vs. metformin群-0.9±2.6 kg,P=0.44)および腹囲(liraglutide群-0.1±4.0 cm vs. metformin群-0.8±5.1 cm,P=0.60)は両群とも同程度で有意な差を認めず,低血糖症の発症も有意な差を認めず(P=0.49),重症低血糖症はなかった。自己評価による消化管症状スケールでは,下痢はmetformin群のほうが多く(5.2件 vs. 7.6件,p=0.10),便秘はliraglutide群のほうが多かった(7.2件vs. 5.1件,P=0.02)。
糖尿病治療満足度質問票による患者の治療満足度については,有意な群間差を認めなかった。
●結論 過体重/肥満の日本人2型糖尿病患者において,liraglutide単独療法とmetformin単独療法は治療24週後のHbA1c値を同程度に減少させ,体重増加および低血糖症の発症も差を認めなかった。