編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Lipscombe LL, Fischer HD, Austin PC, Fu L, Jaakkimainen RL, Ginsburg O, Rochon PA, Narod S, Paszat L: The association between diabetes and breast cancer stage at diagnosis: a population-based study. Breast Cancer Res Treat. 2015; 150: 613-20. [PubMed]

糖尿病患者ではがんの発生率が高いことがわが国でも確認され,注目を集めている。乳がんについては,糖尿病患者は非糖尿病患者に比べて40%も死亡率が高いとの報告がある。今回の検討でも,糖尿病例では非糖尿病例より進行がんが有意に多く,診断時の病期がより進行していた。糖尿病患者ではがんの進行が速いこと,リンパ節転移や腫瘍径が大きいこと,また糖尿病の罹病期間が長いことなどの特徴も明らかになった。糖尿病の臨床に携わる医療者は,これらのことを銘記すべきだろう。【片山茂裕

●目的 乳がん患者において,診断時の病期を糖尿病の有無で比較した。
●デザイン コホート,レトロスペクティブ。
●試験期間 -
●対象患者 38,407例:乳がんの女性。糖尿病患者6,115例(15.9%)。
●方法 カナダ・オンタリオ州の集団ベース健康データベースを用いて,2007年1月1日~2012年12月31日に浸潤性乳がんと新たに診断された20~105歳の女性を抽出し,診断時の病期を糖尿病の有無で比較した。
●結果 糖尿病例は非糖尿病例より進行がんが有意に多く,マンモグラム,年齢,他の共変量を調整後の糖尿病例におけるオッズ比は,ステージIIがんで1.14(95%CI 1.07-1.22),ステージIIIがんで1.21(95%CI 1.11-1.33),ステージIVがんで1.16(95%CI 1.01-1.33)であった。
糖尿病例では,リンパ節転移リスク(調整OR 1.16,95%CI 1.06-1.27),腫瘍サイズ>2cmリスク(調整OR 1.16,95%CI 1.06-1.28)も上昇した。
●結論 乳がん患者において,糖尿病例では診断時の病期がより進行していた。