編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Kitwitee P, Limwattananon S, Limwattananon C, Waleekachonlert O, Ratanachotpanich T, Phimphilai M, Nguyen TV, Pongchaiyakul C: Metformin for the treatment of gestational diabetes: An updated meta-analysis. Diabetes Res Clin Pract. 2015; 109: 521-32. [PubMed]

妊娠糖尿病に対する治療法として,厳格な食事療法がなされるが,薬物療法としてはインスリンが一般的である。しかし,本研究結果からmetforminという選択肢が妊娠中の低血糖や新生児低血糖の発生リスクを低下させていることから,その有効性が期待される。一方で,metforminのみで良好な血糖コントロールが達成されない際には,機を逸することなくインスリン療法を加味することが種々に合併症を防止するうえで必須である。【河盛隆造

●目的 妊娠糖尿病(GDM)を有する妊婦において,metforminとインスリンの有効性を比較した。
●デザイン メタアナリシス。
●試験期間 -
●対象患者 1712例:GDMを有する妊婦。
●方法 GDMにおいてmetforminとインスリンを比較した2014年3月までの無作為化比較試験8件を抽出し,ランダム効果メタアナリシスモデルによりデータを統合。Bayesian解析を行って,治療有効性の不確実性を調整した。
●結果 metformin投与例とインスリン投与例で,妊娠36~37週に評価した空腹時血糖(標準化平均差[SMD]0.03mg/dL),食後血糖(SMD-0.10mg/dL),HbA1c(SMD 0%)に有意差は認めなかった。
metformin投与例の14.0~46.3%がインスリン併用を要した。
metformin投与例はインスリンに比し,新生児低血糖症の発症率が低く(相対リスク[RR]0.74,95%CI 0.58-0.93,p=0.01),新生児集中治療室への入室が少なく(RR 0.76,95%CI 0.59-0.97,p=0.03),これらの新生児合併症についてmetforminの有効性がインスリンよりも優れる確率は>98%であった。
●結論 GDM女性において,metforminとインスリンの血糖コントロールプロファイルは同等であったが,metforminでは新生児低血糖症リスクが低下した。