編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Dungan KM, Povedano ST, Forst T, González JG, Atisso C, Sealls W, Fahrbach JL: Once-weekly dulaglutide versus once-daily liraglutide in metformin-treated patients with type 2 diabetes (AWARD-6): a randomised, open-label, phase 3, non-inferiority trial. Lancet. 2014; 384: 1349-57. [PubMed]

週1回投与のdulaglutide (1.5mg/回)の1日1回投与のliraglutide (3週目から1.8mg/日)に対する血糖低下作用の非劣性が示された試験である。長時間作用性のGLP-1受容体作動薬では,一般的に短時間作用性のものに比べて,空腹時血糖値をより低下させ,消化器症状や低血糖などの有害事象発現率に大きな差はないが,体重減少の程度はやや軽度であるといわれている。本試験でもほぼ同様の結果であった。【片山茂裕

●目的 metformin治療下でコントロール不良の2型糖尿病患者において,週1回dulaglutideと1日1回liraglutideの有効性と安全性を比較した。
一次エンドポイントは26週後のHbA1cの変化。
●デザイン ランダム化,オープン,パラレル,多施設(9ヵ国,62施設),第III相,非劣性。ITT解析。
●試験期間 登録期間は2012年6月20日~2013年11月25日。追跡期間は26週。
●対象患者 599例:metformin治療下でコントロール不良(HbA1c 7.0%以上10%以下)の2型糖尿病患者。
登録基準:18歳以上,BMI≧45kg/m2,3ヶ月以上のmetformin治療。
除外基準:他の血糖降下薬の使用,血清カルシトニン≦20 pg/mL,血清クレアチニン≦1.5mg/dL(男性),≦1.4mg/dL(女性),クレアチニン・クリアランス≧60mL/分,膵炎の既往,最近の心血管イベント。
●方法 2週間のスクリーニング期間後,対象患者をdulaglutide群299例とliraglutide群300例に1:1に割り付け,反復測定の混合モデルにより26週後のHbA1cの変化を解析した。
dulaglutide群では,1.5mg/回を週1回,liraglutide群では1週目は0.6mg/日,2週目は1.2mg/日,3週目は1.8mg/日を投与した。
26週間の治療期間後,さらに4週間追跡し安全性に関するデータを収集した。
●結果 治療を完遂したのは,各群とも269例ずつであった。
26週後のHbA1cの変化は,dulaglutide群は-1.42%,liraglutide群は-1.36%で,群間差は-0.06%(95%信頼区間-0.19 to 0.07)であり,liraglutideのdulaglutideに対する非劣性が示された(非劣性のp<0.0001)。
最も多く見られた有害事象は消化管イベントであり,その内訳は悪心(dulaglutide群61例,liraglutide群54例),下痢(それぞれ36例,36例),消化不良(24例,18例),嘔吐(21例,25例)であった。有害事象による脱落は両群とも18例であった。低血糖の発症率はdulaglutide群0.34件/人年,liraglutide群0.52件/人年であり,重篤な低血糖はみられなかった。
●結論 dulaglutideのHbA1c低下作用はliraglutideに非劣性であり,安全性と忍容性は同等である。