編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2017年9月現在,1114報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Wysham C, Blevins T, Arakaki R, Colon G, Garcia P, Atisso C, Kuhstoss D, Lakshmanan M: Efficacy and safety of dulaglutide added onto pioglitazone and metformin versus exenatide in type 2 diabetes in a randomized controlled trial (AWARD-1). Diabetes Care. 2014; 37: 2159-67. [PubMed]

本試験では,2型糖尿病患者約1000名を,週1回製剤のGLP-1受容体作動薬であるdulaglutideの低用量,高用量,exenatideの連日投与,プラセボに無作為に割り付け,1年間のHbA1c値の推移を評価している。その結果,dulaglutide群はいずれも,exenatide群,ならびにプラセボ群よりも有意にHbA1c値を改善した。しかしながら,体重の推移をみると,exenatide群と高用量のdulaglutideで群のみ体重減少が見られており,本試験の中で,最善のGLP-1受容体作動薬を選ぶとなるとなると,dulaglutide群の高用量ということになる。しかしながら,GLP-1受容体作動薬にも選択肢が多々あるため,best in classはどの薬剤になるのか,この種の比較試験が引き続き行われることを希望したい。【西村理明

●目的 2型糖尿病患者において週1回投与のGLP-1受容体作動薬dulaglutide,1日2回投与のexenatide,プラセボの有効性と安全性を比較した。
一次エンドポイントはベースラインから26週後のHbA1cの変化。
●デザイン 無作為,他施設,パラレル,ITT解析。
●試験期間 追跡期間は26週および52週。
●対象患者 2型糖尿病患者976例。
登録基準:18歳以上,BMI 23~45 kg/m2,HbA1c 7~11%(1種類のみ経口血糖降下薬を服用している場合)またはHbA1c 7.0~10%(複数の経口血糖降下薬を服用している場合)。
●方法 2週間のlead-in期間後,患者をdulaglutide 1.5mg群(279例),dulaglutide 0.75mg群(280例),exenatide群(276例),プラセボ群(141例)に2:2:2:1に割り付けた。
lead-in期間は,試験前に使用していた血糖降下薬を中断し,metformin(1,500~3,000mg/日,最大>2,550mg/日)またはpioglitazon(30~45mg/日)での治療とした。
●結果 ベースライン時の平均HbA1cは8.1%であった。
26週後のHbA1cの変化は,dulaglutide 1.5mg群で-1.51±0.06%,dulaglutide 0.75mgで-1.30±0.06%,exenatide群で-0.99±0.06%,プラセボ群で-0.46±0.08%であった。dulaglutideはいずれの用量ともプラセボ(26週時,補正片側P<0.001),exenatide(26週時および52週時,補正片側P<0.001)に対する優越性が認められた。
2つのdulaglutide群では,プラセボ群およびexenatide群よりも目標HbA1cを達成した患者の割合が多かった。
26週および52週の時点で,低血糖の発症はexenatide群よりもdulaglutide 1.5mg群のほうが少なく,dulaglutide群では重篤な低血糖は見られなかった。もっとも頻度の高い消化器症状は悪心,嘔吐,下痢であり,ほとんどが軽度~中程度で,一過性のものであった。
●結論 2型糖尿病患者において,週1回投与のdulaglutideは1.5mg,0.75mgのいずれの用量とも,1日2回投与のexenatideおよびプラセボよりも血糖コントロールに優れ,忍容性および安全性は良好であった。