編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Yki-Järvinen H, Bergenstal RM, Bolli GB, Ziemen M, Wardecki M, Muehlen-Bartmer I, Maroccia M, Riddle MC: Glycaemic control and hypoglycaemia with new insulin glargine 300 U/ml versus insulin glargine 100 U/ml in people with type 2 diabetes using basal insulin and oral antihyperglycaemic drugs: the EDITION 2 randomized 12-month trial including 6-month extension. Diabetes Obes Metab. 2015; 17: 1142-9. [PubMed]

glargine 300U/mLがglargine 100U/mLに比し,夜間低血糖発症がより少なく,かつ同等の血糖コントロールを維持したことから,夜間のインスリン吸収状況がより安定していたと考えられる。【河盛隆造

●目的 基礎インスリンおよび経口血糖降下薬(OADs)投与下の2型糖尿病患者において,新たなインスリンglargine 300 U/mL(Gla-300)とglargine 100 U/mL(Gla-100)の治療12ヵ月にわたる有効性と安全性を比較した。EDITION 2の延長試験。
●デザイン 無作為,多施設(13ヵ国),オープン,第IIIa相。
●試験期間 登録期間は2011年12月14日~2013年4月26日。延長試験の全期間は12ヵ月(元試験6ヵ月+延長6ヵ月)。
●対象患者 811例:18歳以下で基礎インスリン(≧42 U/日)(Gla-100またはNPHインスリン)およびOADs(SU薬を除く)投与下の2型糖尿病患者。平均年齢58±9.2歳,BMI 35±6.4 kg/m2,糖尿病罹病期間12.6±7.0年,HbA1c 8.24±0.82%。
除外基準: HbA1c<7.0または>10%,過去3ヵ月以内に混合型インスリン/インスリンdetemirを使用または新規血糖降下薬を開始,過去2ヵ月以内にSU薬を使用,過去3ヵ月以内に10日超のヒトレギュラーインスリン/食事時のインスリンを使用,急速に進行している糖尿病網膜症,末期腎疾患(透析または移植を要するものと定義),臨床的に重大な心疾患/肝疾患/全身性疾患。
●方法 対象患者をGla-300群,Gla-100群に1:1にランダム化。
Gla-300,Gla-100ともに,1日1回,毎晩(夕食後から就寝前の定時)自己注射した。
インスリン用量は,予め処方された滴定アルゴリズムにより,自己測定による空腹時血糖値(SMPG)に基づいて滴定した(SMPGの目標値は80~100 mg/dL)。
ランダム化対象はGla-300群404例,Gla-100群407例,安全性解析対象は403例,406例,modified intention-to-treat(mITT)解析対象は403例,405例,12ヵ月の追跡完遂例は315例(78%),314例(77%)であった。
●結果 mITT解析によるベースラインから治療12ヵ月後のHbA1cの変化(最小二乗平均値)は,両群で同程度であった(Gla-300群-0.55±0.06% vs. Gla-100群-0.50±0.06%,群間差-0.06%[95%CI -0.22 to 0.10])。
安全性解析による夜間低血糖症(0時~5時59分に≦70 mg/dL)または重症低血糖症の年間発症率は,Gla-300群でGla-100群にくらべて37%有意に低かった(1.74% vs. 2.77%,率比0.63,95%CI 0.42 to 0.96,p=0.0308)。また,夜間低血糖症または重症低血糖症を1回以上発症した患者の割合もGla-300群でGla-100群に比して有意に少なかった(38% vs. 45%,相対リスク0.84,95%CI 0.71 to 0.99)。重症低血糖症の発症は両群ともにわずかであった。
last on-treatment解析による体重増加は,Gla-300群のほうがGla-100群にくらべて,有意に少なかった(0.4 kg vs. 1.2 kg,12ヵ月後の最少二乗平均差-0.7 kg,95%CI -1.3 to -0.2,p=0.009)。有害事象の発生は両群同程度であった(治療中に
発生した有害事象69% vs. 60%)。
●結論 2型糖尿病患者において,SU薬以外のOADsに加えてGla-300またはGla-100による治療を実施すると,両群ともに血糖コントロールが12ヵ月にわたり維持され,夜間低血糖症はGla-300群で少なかった。