編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2017年9月現在,1114報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Minor PD, Dimmock NJ: Inhibition of synthesis of influenza virus proteins: evidence of two host-cell-dependent events during multiplication. Virology. 1975; 67: 114-23.

今回算出された下肢切断や失明の発症率はUKPDSで報告された値とも一致するが,今回の検討では最終の診断が確認されていないという限界はあるものの,母集団は100倍も大きく,信頼に足るものである。定量化されたリスク予測式では,下肢切断には女性では年齢・収縮期血圧,HbA1c,剥奪指数(貧困を測る指数),糖尿病の罹病期間,喫煙などが,男性ではこれに加えて糖尿病の型や心房細動が採択されている。一方,失明に関しては,男女とも,年齢・総コレステロール/HDL-コレステロール・収縮期血圧,HbA1c,剥奪指数,糖尿病の罹病期間,糖尿病の型,増殖網膜症あるいは黄斑症の存在などが採択されている。これら定量化されたリスク予測式で算出された絶対リスクに基づき,受診頻度の増加,個々のリスクに対する教育の強化,下肢にあった装具の作製など,絶対リスクを減らす診療が可能となることが期待される。【片山茂裕

●目的 25~84歳の糖尿病患者における失明と下肢切断の絶対10年リスクを定量化するリスク予測式を作成し,妥当性を評価した。
●デザイン プロスペクティブコホート研究。
●試験期間 登録期間は1998年1月1日~2014年7月31日。
●対象患者 803,044例:25~84歳の糖尿病患者。
●方法 英国のQResearchと臨床診療研究データリンク(CPRD)データベースから, 25~84歳の糖尿病患者を抽出。
QResearchの763診療(454,575例)のデータを用いてリスク予測式を作成し,QResearchの別の254診療(142,419例)とCPRDの357診療(206,050例)で外部妥当性を評価。
Cox比例ハザードモデルを用いて,10年後に評価可能な患者における失明と下肢切断のリスク式を男女別に算出し,外部妥当性評価コホートにおいて,較正と識別能を算出。
●結果 QResearchのリスク予測式作成コホートにおいて,追跡期間中の下肢切断は4,822例,失明は8,063例であった。男性・女性における下肢切断は,1,000人・年あたりそれぞれ2.36,1.34であり,失明はそれぞれ3.03,3.43であった。下肢切断と失明のリスク予測式は,外部妥当性コホートにおける較正が良好であった。
男性のCPRDコホートにおける下肢切断についての識別能(D統計量1.69,Harrell C統計量0.770)と失明についての識別能(D統計量1.40,Harrell C統計量0.732)は良好で,女性においても同様であった(それぞれD統計量は1.61,1.36,Harrell C統計量は0.762,0.733)。QResearch妥当性コホートにおいても,下肢切断と失明についての識別能は,男性(それぞれD統計量は1.48,1.33,Harrell C統計量は0.748,0.714)および女性(それぞれD統計量は1.30,1.32,Harrell C統計量は0.700,0.725)ともに良好であった。
普遍的な変数に基づいて作成したコンピュータアルゴリズムは,高リスク患者の特定に有用であった。
●結論 糖尿病患者における下肢切断と失明の絶対10年リスクを算出する新規アルゴリズムを作成し,妥当性が検証された。