編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Chatterjee S, Peters SA, Woodward M, Mejia Arango S, Batty GD, Beckett N, Beiser A, Borenstein AR, Crane PK, Haan M, et al.: Type 2 Diabetes as a Risk Factor for Dementia in Women Compared With Men: A Pooled Analysis of 2.3 Million People Comprising More Than 100,000 Cases of Dementia. Diabetes Care. 2016; 39: 300-7. [PubMed]

糖尿病治療の目標が,認知症の発症予防に向かっていることは間違いない。糖尿病を有する女性では,男性に比して脳血管障害が多いことが知られているが,今回の研究では,女性では男性よりもやはり血管性認知症が多いことが示された。その機序を解明し,予防に役立てることが喫緊の課題である。【河盛隆造

●目的 認知症に対する2型糖尿病の影響を,男性と女性で比較した。
●デザイン メタアナリシス。
●試験期間 試験期間は平均2~35年。
●対象患者 2,310,330例:一般集団。女性48%。平均43~83歳。
●方法 一般集団において糖尿病と認知症の関連性を前向きに検討した2011年1月~2014年11月の文献を包括的に検索。
14研究を解析し,糖尿病とすべての認知症および認知症サブタイプ(血管性認知症,非血管性認知症)の関連についての相対リスク(RR)を男女別に算出。ランダム効果メタアナリシスにより,男女別のRR,RRの男女比(RRR)を統合した。
●結果 認知症発症は102,174例(血管性認知症9253例,非血管性認知症90,233例)であった。
多変量調整後,認知症発症についての糖尿病の統合RRは,女性で1.62(95%CI 1.45-1.80),男性で1.58(95%CI 1.38-1.81)であった。
血管性認知症についての糖尿病のRRは,女性で2.34(95%CI 1.86-2.94),男性で1.73(95%CI 1.61-1.85)。非血管性認知症についての糖尿病のRRは,女性で1.53(95%CI 1.35-1.73),男性で1.49(95%CI 1.31-1.69)であった。
女性では男性に比し,糖尿病による血管性認知症発症リスクが19%高かった(多変量調整RRR 1.19,95%CI 1.08-1.30,p<0.001)。
●結論 2型糖尿病患者では非糖尿病例より認知症発症リスクが最大60%増加し,女性では血管性認知症のリスクがさらに増大することが示された。