編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Huo X, Gao L, Guo L, Xu W, Wang W, Zhi X, Li L, Ren Y, Qi X, Sun Z, et al.: Risk of non-fatal cardiovascular diseases in early-onset versus late-onset type 2 diabetes in China: a cross-sectional study. Lancet Diabetes Endocrinol. 2016; 4: 115-24. [PubMed]

2型糖尿病患者の糖尿病発症年齢を40歳をカットオフ値として,早期発症と晩期発症の非致死的心血管疾患の発症率を比較検討した,中国での22万例に及ぶ成績である。もちろん,早期発症例で心血管疾患発症リスクは1.91倍と高く,罹病期間の重要性が示された。
本論文の趣旨とは離れるが,中国でも各年代層において冠動脈疾患の発症率が脳卒中よりも2~3倍高くなっていることに驚かされる。【片山茂裕

●目的 2型糖尿病患者において,早期発症例と晩期発症例で非致死的心血管疾患(CVD)リスクを比較した。
●デザイン 横断研究,多施設(中国630施設)。
●試験期間 登録期間は2012年4月1日~6月30日。
●対象患者 222,773例:China National HbA1c Surveillance System (CNHSS)に参加した2型糖尿病患者。平均58.3歳。平均罹病期間5.6年。男性54%。
●方法 診断時年齢<40歳を早期発症とし,晩期発症例に対する非致死的CVD(非致死的冠動脈心疾患,非致死的脳卒中)のオッズ比(OR)を算出した。CNHSSでは,生活習慣改善のみの治療群が除外されており,脂質低下薬と降圧薬の服薬状況が得られていないため,別の横断的多施設共同観察研究(3B研究)の外来2型糖尿病患者25,817例のデータを用いて,食事療法のみを行った患者を除外したことの影響,脂質低下薬と降圧薬を調整しないことの影響を検証した。
●結果 非致死的CVDを認めたのは24,316例(11%)であった。早期発症例(26,992例)は晩期発症例(195,781例)に比し,非致死的CVDの年齢調整有病率が高かった(11.1 vs 4.9%,p<0.0001)。
年齢と性別を調整後,早期発症例は晩期発症例に比し,非致死的CVDリスクが高いが(OR 1.91,95%CI 1.81-2.02),さらに罹病期間を調整後は効果量が減弱した(OR 1.13,95%CI 1.06-1.20)。
検証評価では,食事療法のみを行った患者を除外したことの影響,脂質低下薬と降圧薬を調整しないことの影響はわずかであった。
●結論 中国人2型糖尿病患者において,早期発症例は非致死的CVDリスクが上昇し,これは主に罹病期間によるものであることが示された。